ニュース

高輪GW駅の無人決済店舗「TOUCH TO GO」に入店してきた

TOUCH TO GO

高輪ゲートウェイ駅構内にてオープンする無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」が、3月23日の開店に先立ち、メディア向けに公開された。

TOUCH TO GOは、JR東日本スタートアップとサインポストの合弁会社である株式会社TOUCH TO GOが開発。JR東日本スタートアップとサインポストは、2018年10月から2カ月間、赤羽駅でAI無人決済システムを使った店舗の実証実験を実施するなど、共同での開発を進めていた。

赤羽駅の無人レジ店舗で未来型ショッピングを体験

買物の手順は、商品を手に取り、決済エリアに立つとタッチパネルに商品と購入金額が表示。表示内容を確認して、交通系ICで決済をするとゲートが開き、退店できる。決済方法は現在は交通系ICのみだが、今後クレジットカードへの対応も予定する。

入店時は、入店エリアに立つだけでゲートが開く。この際、赤羽駅の実証実験で必要としていた交通系ICを端末にかざすというアクションは不要。これは、クレジットカード対応を見据えてのことだという。入店は、1度のゲート開閉につき1人。

買物は、決済まで手に持っていたり、店の買物カゴを利用する必要はなく、持参したバッグに順次入れていっても問題はない。

商品を持って決済エリアに立つと表示される購入商品を確認し、間違いがなければ「お支払い」をタップ。ここで「お支払い(レシートあり)」の選択も可能。バーコードスキャンを利用した誤りの修正や、キャンセルもここで行なえる。

交通系ICをタッチすれば決済が完了し、ゲートが開く。

アルコール類も取り扱っており、購入する場合は決済時に確認画面が表示される。必要に応じて、バックヤードにいるスタッフが直接対応する。

店内に設置されたセンサーカメラは50台。これで入店した人の動きを捕捉する。また重量センサーも活用されている。なお赤羽での実証実験店舗のセンサーカメラの数は100台。少ない数でも運用可能にすることで、広く展開できるだけのコスト低減を実現できているという。

天井に設置されたセンサーカメラ

TOUCH TO GOでの取扱いアイテム数は、弁当、総菜、菓子、飲料、日用品など約600アイテム。店舗面積との兼ね合いによるアイテム数で、もっと多くても対応できるとする。赤羽時は約140アイテム。またTOUCH TO GOでは、オリジナルのエコバッグ(600円)、コーヒードリップバッグ(500円)、チョコレート(500円)、ナッツ(500円)も販売している。

店内の様子(入口側から)
日用品も取扱う
オリジナル商品コーナー

一度に入店できる人数は10人。まだ不完全な部分もあり、精度を高めるべく今後も開発を進める。赤羽の上限人数は3人だった。

また赤羽では、スタッフと客の区別ができなかったため、品出し等の作業の際は一度システムを止めていた。それに対し今回は、店舗入口から入った人とバックヤードから入った人を区別することにより、スタッフを客として認識しないようになっており、客がいるときでも作業ができるようになった。

TOUCH TO GOが目指しているのは、無人化ではなく省人化。これまで3人のスタッフを要していたところを1人にすることだという。

コンビニに導入されているセルフレジも省人化につながるシステムの1つではあるが、スキャン漏れが出るケースがあるほか、ほとんど利用されていない点が課題。TOUCH TO GOでは、これらの課題を解決できるとする。

想定する平均客単価は500円、日販は30万円。なお高輪ゲートウェイ駅構内には、NewDaysなどのコンビニはない。

TOUCH TO GOでは、無人AI 決済システムを、小売店や飲食店向けの省人化ソリューションとして展開していくことを計画。初期費用不要な月額サブスクリプションのサービスとして、月額80万円での提供を目指している。

高輪ゲートウェイ駅