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高輪ゲートウェイシティ 25年3月開業。JR東日本最大のまちづくり

JR東日本は21日、品川開発プロジェクト(第I期)として推進する「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」のまちづくりについて発表した。2025年3月に、複合棟Ⅰ・高輪ゲートウェイ駅周辺エリアを開業し、MICE施設やオフィス、商業施設、駅周辺広場や歩行者デッキを整備し、その他エリアは2025年度中の開業を目指す。

高輪ゲートウェイシティは、複合棟Ⅰ(North・South)の4街区、複合棟IIの3街区、文化創造棟の2街区、住宅棟 1街区から構成される。コンセプトは「Global Gateway」で、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけ、多くのパートナーや周辺地域との共創によるまちづりを進める。

「JR東日本のまちづくりとして最大規模」のプロジェクトとなり、CO2排出実質ゼロの先進的でサステナブルな環境都市づくりを推進。また、150年前に構築され、国史跡指定された高輪築堤を現地で保存したうえでまちづくりの中で活用し、高輪築堤の次世代への継承と、地域の歴史価値向上、地域社会への貢献を目指す。事業費は約5,800億円。

先行して開業する、複合棟Ⅰ(North・South)は、高輪ゲートウェイ駅前に建設される国際交流拠点の象徴となるツインタワー。Northは29階(161.43m)、Southは地上30階(158.68m)となり、駅直結の立地を活かし、国際的な大企業本社の入居を想定したハイグレードオフィスを有するほか、国際会議の誘致を想定した大規模コンベンション・カンファレンス機能を整備する。

複合棟Ⅰ

今回、ホテルがマリオット・インターナショナルの最高峰ブランド「JWマリオット」に決定したと発表。複合棟Iの23階から30階に入り、ホテル名は「JWマリオット・ホテル東京」。JWマリオットは首都圏初開業となる。

贅沢な設えの客室やスイートルームを擁し、総客室数は約200。ホテル館内には、 セミオープンキッチン、寿司バー、ライブクッキングステーション、ビュッフェカウンターを備えたオールデイダイニングなど、幅広いダイニングオプションを用意する。スペシャリティレストランは、本格的なフレンチなど各国料理を用意する。ロビーラウンジにはクロワッサンバーを展開する。

JWマリオット・ホテル東京 客室内装イメージ

コンベンションホールは最大2,000人収容で、中会議室(260-500人収容)が4室、小会議室(60人収容)は10室整備される。各区域にまたがる商業施設のパートナーはルミネ。

駅前広場
エントランス
カンファレンスロビー

複合棟IIは、泉岳寺駅に隣接する大規模複合棟。地上31階(高さ166.86m)で、フレキシビリティの高いオフィスフロアと、商業施設やクリニック、フィットネスを完備し、ビジネスワーカーの街でのくらしを支える。

複合棟II

街のレジリエンス(回復力)を支えるエネルギーセンター・地域冷暖房設備を有し、街全体に環境性能の高いエネルギーを供給。災害時も電力・熱を確保する。なお、第7橋梁部を含む高輪築堤80mの現地保存の空間確保にあたり、建物位置の東側への移動のため、都市計画変更が行なわれている(2021年11月都市計画変更決定)。

東側テラス
2階デッキ

文化創造棟は、公園と一体になった低層建物で、外装デザインアーキテクトに隈研吾氏が就任。緑と木によって形作られたスパイラルにより、建物全体で日本の四季を表現する。

文化創造棟

地上6階(高さ44.98m)、地下3階で、展示施設、ホール等を備え、次世代に向けた文化育成・交流・発信の拠点となる。ライブホールは1,200席で、約1,500m2の展示室や300m2のオルタナティヴスペース、約200m2の畳エリア、足湯と水盤のある屋上庭園などの共用部を備える。飲食施設や駐車場も含まれる。

展示室
屋上庭園
ホール

住宅棟は、エクスパッツ(外国人ビジネスワーカー)にも対応した国際水準の高層高級賃貸住宅、テラス型住戸を含むレジデンス。低層部にはインターナショナルスクールを設置する。地上44階(172.12m)、地下2階。

住宅棟
インターナショナルスクール