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KDDI、1.2兆円投資の日本列島「デジタルベルト構想」
2026年5月12日 19:34
KDDIは、2026年度からの3カ年を対象にした中期経営戦略を発表した。“販促”から“価値”へのシフトや、AI時代に重視する異分野の融合「フュージョン」を掲げたほか、先般の不正会計を機にガバナンス体制の刷新を進める。国内の通信網やAI計算基盤に3年で1.2兆円を投資する「デジタルベルト構想」も発表、AIの社会実装をフロントランナーとして進めると意欲をみせる。金融領域ではauフィナンシャルホールディングスの上場の検討を開始。暗号資産への取組みも本格化させる。
新中期経営戦略についてKDDIの松田社長は、「AIが当たり前になる時代、異分野の融合(フュージョン)で価値を創造していく」と語り、KDDIが持つ顧客接点、インフラ、グループの豊富な人財が、強みになるとする。KDDIのブランドスローガンも「Spark Your Journey」に刷新した。
特に国内のインフラでは、3年で1.2兆円を投資する計画。陸海空(宇宙)のすべての領域で低遅延の通信網を構築し、AIデータセンターとも組み合わせる「デジタルベルト構想」を発表、「日本の産業力を強化する」(松田氏)と意気込む。
成長する金融分野で“先手必勝”目指す
セグメントは「テレコムコア」「パーソナルグロース」「ビジネスグロース」の3つに整理する。テレコムコアはモバイル事業で、安定成長を続けながら“販促競争から価値創造へのシフト”を進めていく。
パーソナルグロースは金融やローソン、新規デバイス事業などが含まれるセグメント。金融では、暗号資産関連の事業を手掛けるCoincheck Groupと資本業務提携を、Coincheck子会社のコインチェックと業務提携を締結したと発表した。
KDDIの勝木氏(取締役執行役員常務)は、じぶん銀行の設立により、オンライン金融やモバイル金融の先駆者として基盤を構築してきたと振り返った上で、「Web3金融でも一歩先へ行きたい。次世代の金融を探索するタイミングに来ている。金商法の改正見込み(※暗号資産の税制改革)で市場拡大に期待が持てる。ステーブルコインや暗号資産ウォレットも、これまで構築してきた金融基盤とのシナジーに期待できる。じぶん銀行で暗号資産を扱ったり、au PAYと“フュージョン”したりできる」と、暗号資産やブロックチェーンを活用したWeb3領域の金融サービスを本格化させる方針を示している。
また新規デバイス事業では、AIグラスなどを念頭に、新たなジャンルのデバイスの投入にも意欲をみせている。
ビジネスグロースはコネクテッド(IoT)領域やデータセンター、サイバーセキュリティ事業などが該当する。このほか新規事業として黒字化が安定したスマートドローン事業を引き続き推進。povoの成功事例を海外キャリアに展開する“コト輸出”も進めていく。








