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楽天モバイル、ひとまず値上げしない宣言 1月まではU-NEXT付き
2025年9月30日 20:10
楽天モバイルは、エンタメ見放題をバンドルする料金プラン「Rakuten最強U-NEXT」(月額4,378円)を10月1日から開始するにあたり、キャンペーンを実施する。2026年1月31日までは、メインプランとして提供している「Rakuten最強プラン」と同じ月額3,278円で利用できる。
「Rakuten最強U-NEXT」は6月に発表されていたプランで、「Rakuten最強プラン」に動画配信サービス「U-NEXT」をセットにしたのが特徴。
楽天モバイルは報道関係者向けの説明会を開催し、登壇した楽天モバイル 代表取締役会長の三木谷浩史氏がリリース記念キャンペーンの内容を公表。10月1日~2026年1月31日までの最大4カ月間、U-NEXTバンドル分相当を割り引く(Rakuten最強プランと同額のままにする)という内容で、「今までも型破りな値段で挑戦してきた。スマホもエンタメも低価格で自由に楽しめる。こういう展開を続けていく」と語った。
日本国内ではさまざまな分野で“10月から値上げ”といったニュースが相次いでいるほか、通信料金も各社が値上げ傾向にある。「楽天モバイルも値上げするのではないか」という声は三木谷氏のもとにも届いていたとし、この日のプレゼンテーションでは「低価格・無制限を継続する」とあえて宣言する一幕も。
なお三木谷氏は、この先も値上げしないと約束しているわけではないが、価格破壊を期待され免許を付与された同社の使命として、低価格化の努力や挑戦を続けていくという方針。
「第4のキャリアとして期待されていることがある。我々は追いかける側。踏ん張っていきたい」(三木谷氏)と、基本的なコスト増に苦労を滲ませる一方、「痩せ我慢ではなく、技術的な努力もある。携帯電話の民主化を掲げているし、サービス開始から5年半が経ち、改めて(低価格化の実績を)認識してもらい賛同を得られれば」(同)としている。
三木谷氏からは、OpenRANなどソフトウェア技術の柔軟な運用で機器のコスト削減を実現し、AIの活用で基地局のエコモードでの運用を最適化し電気料金の削減を実現するなど、さまざまな強みを組み合わせて低価格の維持に取り組んでいる様子が語られた。
楽天モバイルの事業自体は順調に推移しており、足元では930万契約を突破、「なんとか年内に1,000万契約に到達したい」(三木谷氏)と目標が語られている。
U-NEXTのコンテンツを組み合わせた新プランは、従来とは異なるユーザー層の獲得につながるとして期待が寄せられている。一方、通信量の増加が見込まれることから、4G・5Gのネットワークの増強、一部で出力を落としているという5Gの干渉問題の調整・解消も進めていく。5G SAの展開についてもキャパシティ増強の面で「プライオリティが高い」とし、2026年中に提供予定とした。
新プランの収益性については、楽天グループ全体でのエコシステムや楽天経済圏を重視した戦略の中に組み込まれており、携帯電話事業単体では判断しないという従来通りのスタンス。
現在、赤字化の要因の大半は新規獲得コストとしており、すでにEBITDAの黒字化などを達成、楽天モバイルの事業全体の黒字化も時間の問題という認識を示している。


















