ニュース

京急、28年ぶり値上げで初乗り150円に 遠距離は値下げ

京浜急行電鉄(京急)は、10月1日に運賃を改定する。初乗り運賃は150円となる。京急の運賃改定は28年ぶり。

改定前の初乗り運賃は1円単位が136円、10円単位が140円。普通運賃の平均改定率は10.7%で、遠距離ほど改定率を低くし、また新たな需要創出と沿線活性化を図り41km以上は値下げする。

1円単位運賃の距離ごとの改定率(現行運賃→改定後)の例は、4~6kmが14.6%(157円→180円)、21~25kmが10.5%(314円→347円)、41~45kmが-1.7%(576円→566円)、61~65kmが-14.9%(870円→740円)。空港線加算運賃は現行の50円から変更しない。

通勤定期の平均改定率は11.9%。普通運賃と同様に遠距離ほど改定率を低くし、41km以上は値下げ。通学定期の運賃は据え置き。

京急の鉄道事業は、新型コロナの影響による生活様式の変化、沿線の生産年齢人口の減少などにより、2020年度から2期連続の営業赤字となっている。今後も従前の輸送水準には戻らないとの予測から、既存設備の適切な維持更新、安全対策、ホームドアや車内防犯カメラなどの設備投資に取り組むためには、不足する費用の一部を値上げにより賄う必要があると判断した。運賃改定による増収率は10.1%。