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京急、小児運賃を全区間75円均一に 10月から

京浜急行電鉄(京急)は、10月1日より小児均一運賃を導入。ICカード乗車券利用時の小児普通旅客運賃を全区間均一で75円とする。同日よりそのほか、精神障害者割引の導入や、一部区間に設定している特定運賃の割引額の拡大を実施する。

京急では10月1日に、初乗り運賃を150円に値上げする28年ぶりの運賃改定を行なう。小児均一運賃の導入は、運賃改定に伴う子育て世代の家計負担を軽減し、鉄道で出かけやすくするために実施する。運賃改定では大人に関しても41km以上の乗車は値下げする。これらの施策により、都内から横須賀・三浦方面への利用を喚起し、新たな需要創出と沿線活性化を図る。

例えば、大人2名、小児2名の合計4名がICカード乗車券で品川~三崎口駅間を往復した場合、現行では大人943円×2名+小児471円×2名×往復=5,656円だが、改定後は大人740円×2名+小児75円×2名×往復=3,260円で、2,396円の値下げとなる。

なお75円は大人初乗り運賃の半額。きっぷでの乗車の場合は大人運賃の半額から変更はない。また、羽田空港第1・第2ターミナル駅および羽田空港第3ターミナル駅を利用する際の空港線加算運賃25円は別途かかり、75円+25円=100円となる。なお、首都圏の私鉄では、小田急が小児IC運賃50円の全区間均一運賃を導入している。

精神障害者割引は、「精神障害者保健福祉手帳(1級)」を持つ乗客が介護者と一緒に普通乗車券(きっぷ)で利用する際の割引制度。本人と介護者それぞれを対象に、駅係員が精神障害者保健福祉手帳と、手帳の等級記載欄を確認して販売する。紙・カードの手帳のほか、ミライロのアプリ「ミライロID」も可能。

発売区間は京急線内各駅相互間のみ。PASMO等のICカード乗車券、回数乗車券、定期乗車券は割引対象外。

特定運賃は、現在品川~横浜駅間の一部区間に設定している割引で、運賃改定を踏まえた乗客の負担を考慮し、拡大する。例えば、品川~横浜(1円単位)の割引額は現行では11円のところ、改定後は34円で、同区間の運賃は現行で303円、改定後は313円となる。割引が適用されなかったと仮定すると、改定後の運賃は347円。

主な特定運賃区間と割引額