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Amazonの衛星通信「カイパー」 携帯用など3種の端末公開

Amazonは、同社が計画中の低軌道衛星通信「Project Kuiper」(プロジェクトカイパー)で提供する3種のユーザー向け端末の試作品を公開した。高速な通信が可能な30インチ、家庭や中小企業向けの11インチ、手軽に持ち運べる7インチのモデルが用意される。

標準的な顧客向けとされるモデルは、大きさが11インチ(約279mm)四方、厚さ1インチ(25.4mm)。重量は5ポンド未満(約2.268kg)。最大400Mbpsでの通信が可能で、400ドル未満で製造されるという。

7インチ(約178mm)モデルは、より小型の設計で、最も手頃なユーザー向け端末となる。重量は1ポンド未満(約454g)で、最大100Mbpsでの通信が可能。自宅で使うだけでなく、持ち運んだり、IoTなどのアプリケーション向けとしての活用も可能。

最も大型なモデルは、大きさが19インチ(482.6mm)×30インチ(762mm)。最大1Gbpsでの通信が可能になる。

いずれもAmazonが設計したカスタムチップ「Prometheus」(コードネーム)を搭載。5Gモデムの処理能力や、数千の顧客の通信を処理するセルラー基地局の機能、ポイント・ツー・ポイント接続を可能にするマイクロ波バックホールアンテナの機能を兼ね備える。Project Kuiperの衛星や地上ゲートウェイ アンテナにも使用され、各衛星で最大1Tbpsのトラフィックを処理可能という。

Project Kuiperは、Amazonが推進する地球低軌道(LEO)に3,236基の衛星群を投入する衛星通信事業。2023年末までに衛星の大量生産を計画し、2024年前半に最初の衛星を打ち上げ、同年後半にサービスの提供を開始する予定。