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KDDI、高輪の新本社始動 都市と人がつながる“実験場”
2025年7月24日 20:00
1.3万人のKDDI社員が集う“実験場”
KDDIは本社の移転にあたり、最寄り駅のJR山手線・高輪ゲートウェイ駅や、再開発された近隣のビル群からなる「TAKANAWA GATEWAY CITY」と連携し、「未来への実験場」としてさまざまな取り組みを実施する。KDDI本社は、約1万3,000人が利用する見込み。
来街者に対しては、高輪ゲートウェイ駅で降りて駅の改札を通過し、隣接する「TAKANAWA GATEWAY CITY」に足を踏み入れると、気候やリアルタイムの環境、1万人規模の人流シミュレーションも考慮した、パーソナライズされた特別な案内を受け取れるといったように、街を訪れる人と街がつながる仕組みを用意する。公共スペースを移動するロボットも活用され、例えば親子連れに飲料を配布するといったパーソナライズされたサービスを提供する。
働く人に対しては、KDDIは社内にオフィス特化型のコンビニを設置、ロボットによる回遊販売や注文に応じた配送を実現し、省人化や効率化を図る。ロボットは、エレベーターに乗ったり自動ドアやゲートを通過したりでき、人と同じように移動する。KDDIはほかにも、パートナーとの共創拠点の運営や、新しい働き方へに挑戦する各種のフロア・設備を用意し、新たな働き方を推進していく。
ローソンとロボットの活用
新オフィスの働き方改革
都市OSと高輪モデルを横展開
こうした取り組みの裏側では、街やKDDI、JR東日本などの、さまざまな種類のデータを収集し解析する基盤を「都市OS」として構築し、AIによる解析も駆使して、最適な提案やパーソナライズされた提案を行なっていく。これらは、ほかの都市にも展開できる形とし、JR東日本とともに、高輪の取り組みを「高輪モデル」と名付け、条件が合致するほかの都市に横展開も図っていく。
KDDIの松田社長は、データの収集と分析を行なう都市OSを基盤とし、街を訪れる人と街で働く人の双方に「新しい価値を提供していく」と意気込む。「これまでは人が自ら情報を取りに行く形だった。これからは、街が能動的に情報を提供する」(松田氏)。
都市OSについてはJR東日本も積極的に取り組んでおり、都市OS「TAKANAWA GATEWAY URBAN OS」を中心に据えて、さまざまな連携を図っていくことが語られた。「TAKANAWA GATEWAY CITY」には環境、モビリティ、ヘルスケアという3大テーマがあり、特に通信とSuicaのかけ合わせや融合で、新たな価値を創造していく方針。モビリティについては、新規事業の「エアモビリティ」を展開する場所にもなる。



























































