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KDDI、Q1は増収減益 証券会社と「オープンに提携」
2025年8月1日 19:26
KDDIは、2026年3月期第1四半期決算を発表した。連結売上高は、前年同期比3.4%増の1兆4,363億円。連結営業利益は、前年同期比1.6%減の2,725億円。当期利益は、前年同期比3.3%減の1,711億円。モバイルや注力領域が成長する一方、一過性を含む販促費の影響で増収減益となった。
コンシューマ事業でのモバイル収入は、モバイルARPU(一人当たりの月間収入)、スマートフォン稼働数ともに順調に推移。6月から提供を開始した新プランが好調とし、新たなテレビCMも展開してさらに拡大を図る。
一方、既存の料金プランの内容変更や価格改定は、決算会見が実施された8月1日から実施されるため、コンシューマ事業全体で見れば“松田新体制”でのプランはこれから展開が本格化する形。加えて、auとUQモバイルのサービス内容の棲み分けを明確にしたマルチブランドの再設計も「期待通りに奏功している」(松田社長)とのことで、UQからauへの移行が増加、収入の増加を狙う。
au Starlink Directについては、今後の展開として、8月末までにデータ通信の利用に対応する。これは、天気や登山などの一部サードパーティ製アプリが対応する形になる見込み。
証券会社はオープンに提携
金融サービスは、競合他社もさまざまな動きを見せており注目される領域。KDDIはこれまでもさまざまに取り組んできたが、今秋をめどにauじぶん銀行とSBI証券との協業が開始される予定で、リアルタイム口座振替設定によりauじぶん銀行の預金金利が年+0.10%優遇になるなど、銀証連携強化施策の目玉になる。KDDIはパートナリングにより銀行預金の増強を図るほか、今後も証券各社との連携拡大を図る。
SBI証券との提携は、MUFGとの資本関係を見直したことをきっかけに進められたもの。「ユーザーのニーズに応えていくのが根底にある」(松田氏)とし、「auじぶん銀行のユーザーにとって最も便利なサービス形態を提供する」(同)という方針。ユーザー視点に立つと、すでに利用している証券会社を乗り換えるのは簡単ではなく、最初の最適解としてネット証券最大級のSBI証券との提携が進められた。「証券会社に関しては、オープンに提携していく方針に切り替えた」(同)ともしており、提携する証券会社は(資本関係に縛られず)今後も拡大する方向で、実際に複数社と協議中としている。





