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無印のリノベ、神奈川でエリア拡大 横浜にモデルルーム

MUJI HOUSEは、「無印良品のリノベーション」として展開している中古分譲マンション住戸のリノベーションサービスについて、神奈川県の施工エリアを拡大する。横浜ランドマークタワーにモデルルームもオープンし、展開を強化する。

「無印良品のリノベーション」の事業はこれまで1都3県で展開。このうち神奈川県では横浜市、川崎市、大和市、相模原市の一部など、県の東部が中心だったが、今回の拡大により県の中央部で施工エリアを拡大する。

施工エリアに加わるのは、藤沢市、茅ヶ崎市、鎌倉市、逗子市、葉山町、横須賀市、三浦市、平塚市、海老名市、綾瀬市、座間市、寒川町。

神奈川県での展開の拡大にあわせて、モデルルーム「無印良品のリノベーション 横浜ランドマーク」が3月28日にオープンする。場所は横浜ランドマークタワーの11階で、みらとみらい駅から徒歩3分。モデルルームの広さは59m2

モデルルームは最新の内容を反映。廊下をなくした広い空間、間仕切りで間取りを変化できる仕様、海外メーカーの食洗機も組み込み可能な新しいオリジナルキッチン、新仕様のユニットバス、新仕様のフローリング、IDEEの家具・雑貨を含めたスタイルングなどが展示される。

モデルルームの内容

モデルルームでは、これから中古マンションを購入してリノベーションを検討している人のほか、すでに購入済みあるいは居住中の物件のリノベーションを検討している人向けに、セミナーや個別相談会を実施する。また横浜ランドマークタワー周辺の無印良品の店舗では、モデルルームやリノベーションの案内も行なわれる。

高性能でリーズナブル “無印”な中古マンション

中古マンションなどの住戸については、空き家率の上昇や中古流通率の低さ、断熱性に代表される古い物件の性能の低さ、都会に住みたいニーズが依然として高いこと、新築マンションの価格高騰といった課題や背景があると指摘する。

MUJI HOUSEは2015年から中古分譲マンションをスケルトンからリノベーションする「MUJI INFILL 0」(ムジ インフィル ゼロ)を販売。2021年からは、予めMUJI HOUSEが購入した物件を「MUJI INFILL 0」でリノベーション済みとして(投資物件ではなく実需向けとして)販売する“完成品”の提供も開始している。

「MUJI INFILL 0」は新耐震基準に合致する物件のみを対象として取り扱うほか、一旦スケルトンにして雨漏りなどの不具合の調査を行なった上で、全戸で国の基準に沿った温熱計算を実施し高い断熱性を確保した、現代的で高性能な物件として提供するのが特徴。“背景に徹する”という無印らしいシンプルなデザインも特徴。

また「無印良品のリノベーション」で販売する「MUJI INFILL 0」の完成品は価格が安いことも特徴とする。首都圏中古マンションの平均価格は1m2あたり68万円だが、これが36万円程度になる見込み。MUJI HOUSEが仕入れる時点の市場価格に左右される部分はあるものの、「できる限り安くしていきたい」(MUJI HOUSE リノベーション事業部長の豊田輝人氏)としている。

同社は、2012年からリノベーション事業を手掛け、これまでに1,000戸以上の提供実績を積んできたという。現在すでに人気は高く供給が追いついていない状況だが、完成品の提供は2025年以降、年間100戸の供給を目指す。