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Genspark、業務情報を記憶するAI基盤「Second Brain」 初のハードウェアも投入

Genspark共同創業者兼CEO エリック・ジン氏

Gensparkは、AIワークスペース「Genspark AI ワークスペース 6.0」を発表した。メールや会議、カレンダー、文書などに分散した業務情報を集約する「Second Brain」を導入。同社初のハードウェアとなる録音端末「Second Brain Note」も披露した。価格は199ドル(期間限定:179ドル/約2万9,000円)で、Gensparkの公式サイトで日本向けにも販売する。

Gensparkはこれまで、指示文からスライドや文書、表などを作成するAI Slides、AI Docs、AI Sheetsを提供してきた。Genspark 6.0では、成果物を生成する機能に加え、利用者の業務情報を継続的に蓄積し、次の作業へ利用する仕組みを組み込んだ。

同社は従来のAIについて、高い処理能力を備える一方、会話や業務の文脈を継続して記憶する点に課題があったと説明する。

従来のAIが抱える記憶力の課題

中核となるSecond Brainは、メール、会議メモ、カレンダー、Notion、文書、CRMなどを接続し、利用者の業務情報を継続的に蓄積する機能。担当する製品や進行中の案件、関係者との過去のやり取り、次に必要な作業などを整理し、AIエージェントが回答や資料作成の際に参照する。

業務情報を蓄積する「Second Brain」

これにより、AIを使うたびに自身の所属や仕事内容を説明したり、過去の資料を貼り付けたりする作業を減らせるという。

同社初のハードウェア「Second Brain Note」

一方、会議や商談など、現実空間で交わされる会話は、メールや文書のようにそのままSecond Brainへ取り込めない。そこでGensparkが用意したのが、対面で生まれる情報を記録する「Second Brain Note」。

同社初となるハードウェア製品で、スマートフォンの背面へ磁石で装着できる薄型の録音端末。会議や商談を録音し、文字起こしと要約を生成する。連続録音時間は35時間で、1日6時間の会議を録音した場合、約1週間利用できる。また、無料プランユーザーでは月300分まで無料で文字起こし可能なほか、Genspark PlusとProの有料プラン(24.99ドル~/月)に加入しているユーザーは文字起こしを無制限で利用できる。

カードサイズの録音端末
端末背面のコネクタ部分

端末には磁石式のウォレットケースを用意する。ケースにはカード類とSecond Brain Noteを収納でき、ウォレットケースを折り曲げることでスマートフォン用のスタンドとしても利用可能。机の上にスマートフォンを立てた状態で、会話を録音する使い方を想定する。

スタンドにもなるウォレットケース

Genspark共同創業者兼CEOのエリック・ジン氏は、Second Brain Noteについて、同社によるハードウェア展開の最初の製品と説明した。すでに別のハードウェア製品も開発しており、今後も業務情報を収集する端末を追加する予定としている。

ハードウェアの投入後もビジネスモデルは変わらないという。端末そのものを中心に据えるのではなく、現実の会話を業務情報として収集し、Gensparkのワークスペースへ取り込むための接点と位置付ける。

デザインやメール、共同作業も拡張

Genspark 6.0では、このほか「Genspark Design」「Agent Base」「GenMail」「Gen Team」を追加する。

Genspark Designは、指示文からWebサイトや製品デザインを作成する機能。Agent Baseでは、Salesforce、HubSpot、Google スプレッドシート、Excelなどのデータを取り込み、業務用のダッシュボードやCRMを構築できる。

Agent Baseによるデータ可視化

GenMailは、過去のメールや相手との関係、案件の進捗をSecond Brainと結び付けるメール機能。メール画面から過去のやり取りを確認し、返信文の作成や日常的な処理を行なえる。

GenMailで使えるAIエージェント「GemMail Agent」
メールの定型業務を自動化するスキル

共同作業機能のGen Teamでは、人とAIエージェントが同じワークスペースへ参加する。マーケティング、デザイン、開発などの役割を持つ複数のAIエージェントに作業を割り当て、利用者や同僚を交えて進行できる。

AIエージェントと協業するGen Team

法人利用を拡大、日本に今後3年間で1億ドル投資

Gensparkは個人向けサービスとして利用を広げた後、業務用メールアドレスからの登録や、企業内で複数の利用者が使う例が増えたことを受け、法人向けプランを開始した。日本では資料作成を中心に、マーケティング資料や社内用ダッシュボードを作る用途が見られるという。

同社は日本法人と東京都内のオフィスを開設し、製品、マーケティング、営業、技術支援、カスタマーサクセスなどを担うチームを整備した。日本事業には今後3年間で1億ドルを投じ、人材採用や雇用創出、販促活動、法人顧客によるAI導入支援に充てる計画。

日本での法人支援と投資戦略

個人情報や業務情報については、Microsoft Azure上に保存する。外部のAIモデル提供者とはゼロデータ保持の契約を結び、Gensparkの利用者データをモデルの学習に使わないと説明した。

メールやカレンダーなどの接続は、利用者が個別にオン・オフを設定できる。法人向けには、日本国内でデータを保管するデータレジデンシーも対象顧客へ提供する。