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政府、AI活用のデジタル社会を目指す「重点計画」 次期マイナカードは29年度に

政府は21日、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を決定した。政府が目指す、「デジタルにより目指す社会の姿」とそのための取り組みをまとめたもので、政府におけるAIエージェント活用やAX/DX推進や、自治体におけるDX化、マイナンバーカードやGビズポータルの強化などを盛り込んでいる。

政府や自治体をAIで刷新

2026年度の計画で大きく力を入れているのが「AIトランスフォーメーション(AX)」について。

政府のAX/DX基盤(ガバメントクラウド・GSS等)などの高度化・強靱化を図るほか、政府におけるガバメントAI「源内」を推進。令和8年度(26年度)は、源内における全府省庁対象の実証事業を進め、行政業務におけるAI利活用による費用対効果の検証などを進め、27年度以降の本格利用開始を目指す。

また、専門知識が無くてもAIアプリを職員が作れる機能を源内において年度中に提供。利用に関する管理ルールを策定する。さらにAIエージェントを前提としたガイドラインの整備なども進める。

住民・国民への行政サービス提供ロードマップ(出典:デジタル庁)

「ガバメントAI ワークスペース」(仮称)も整備予定。府省庁共通のルールが明確に存在せず、見直しの取組が行なわれにくい、会議の運営業務等について、デジタル庁が総務省や内閣官房と連携しながら、業務の省力化に資するAIエージェントと連携する業務システム群として整備する。年度内にプロトタイプを開発し、来年度以降の本格展開を図る。

また、AIエージェントによる政府・デジタル庁システムへのアクセス環境(MCP等)の整備も行なう。

制度を横断して多数の手続で参照されるデータを「ベース・レジストリ」として整備する。法人、不動産、アドレスに関するデータの整備と利用促進を進め、特に不動産に関するベース・レジストリについては、27年度末に地図情報、28年度の中頃に登記情報のサービス提供を目指す。

給付のデジタル化も ポイントも手段のひとつに

「給付」についてもデジタル化を進める。平時・非常時の国による直接の給付も可能とするインフラ構築に2026年度から着手する(情報提供NWS、給付支援サービス、公金受取口座システム、ADAMSIIなど)。

また、新たな給付施策については公金口座の保有を前提に制度を設計。さらに、必要に応じ、ポイントなど、現金振込以外の給付手段の多様化も検討していくという。

自治体のAX/DX基盤の高度化・強靱化や、地方公共団体情報システムの統一・標準化・ガバメントクラウド移行の推進、公共SaaSの開発なども予定している。

次世代マイナンバーカードは2029年度に

マイナンバーカードは、利活用シーンを拡大し、各種行政手続のオンライン対応のほか、様々な公的サービスを受けられる「行政カード化」、民間での活用を進める。そのためにカード機能のスマートフォン搭載も推進する。

Androidスマートフォンのマイナンバーカードの基本4情報搭載は、26年秋を予定。また、マイナポータルアプリとデジタル認証アプリを、今夏に統合し、「マイナアプリ」として運用開始し、官民のサービスでマイナンバーカードを使った本人確認等を行なう際に、一つのアプリで完結可能にする。

また、「物理的カード」の携帯を不要にするため、運転免許情報をスマートフォンに記録する「モバイル運転免許証」の実現方法に向けた検討を進め、「極力早期の実現を目指す」としている。加えて、国際的な互換性をもつモバイル運転免許証の導入も検討する。

なお、次期マイナンバーカードについては、マイナンバーカードの発行・利用に係る多くの関連システムについての対応が必要なこと、より強固な暗号方式への対応の検討などのため、「令和11年度中の導入を目指す」としており、29年度中の導入へと延期した。昨年度の重点計画では28年度の導入予定していた(2023年の発表時には26年度開始予定)。

また、医療DXにおける電子カルテの本格導入や、自治体や国の子育て支援情報をプッシュ型で届ける仕組みや、保育手続のオンライン・ワンストップ化などの子育て・教育DXなどの推進も盛り込まれている。