ニュース

ガソリンスタンドにこそ無人店舗。飲食ニーズに応えるTTGの極小地システム

「フード&カフェ 太陽鉱油 千葉新港SS店」が設置された太陽鉱油千葉新港サービスステーション

三菱商事エネルギーとTOUCH TO GO(TTG)は、太陽鉱油千葉新港サービスステーション店内に、極小地向け無人決済システム「TTG-SENSE MICRO」を採用した無人決済店舗「フード&カフェ 太陽鉱油 千葉新港SS店」を10月1日にオープンする。営業時間は午前7時から午後11時まで。

TTG-SENSE MICROは、これまで自販機しか置けなかったような7~15m2程度という狭いスペースで無人決済店舗の展開を可能にする、TTGの新たな無人決済システム。2,400×3,200×2,400mm(幅×奥行き×高さ)の骨組みに対して、上部にカメラ8台、入退店ゲート、商品棚、現金、クレジットカード、交通系電子マネーに対応した決済システムなどを組み込んだユニットとなっている。

フード&カフェ太陽鉱油 千葉新港SS店。もともと自販機を設置した休憩スペースを転換して設置されている
約7m2の面積に入退店ゲートや商品棚、無人決済機、画像認識用カメラなどを設置している

商品棚の種類は常温、冷蔵を選べるようになっているが、基本的には定型のユニットとすることで導入コストや運用コストを大幅に抑えるとともに、短期間での導入にも対応しているという。

無人決済システム自体は、これまでTTGが展開してきたコンビニ型無人決済システムとほぼ同等で、入店した人や手に取った商品を上部のカメラを利用した画像認識と商品棚のセンサーで捕捉し、無人決済を行なうことになる。なお、TTG-SENSE MICROを採用した店舗は、今回のフード&カフェ太陽鉱油 千葉新港SS店が初となる。

上部には8台のカメラが設置され、画像認識で入店した人や手に取った商品を把握
商品棚にはセンサーが設置され、カメラでの画像認識と合わせて手に取った商品を特定する
商品棚は、常温用、冷蔵用など扱う商品に合わせてカスタマイズ可能
支払いは、現金、クレジットカード、交通系電子マネーに対応

太陽鉱油千葉新港SS店内に無人決済店舗を設置することになったのは、太陽鉱油の親会社である三菱商事エネルギーからTTGを紹介されたのがきっかけだったという。

大型トラックなどは駐車スペースの問題からコンビニや飲食店などの利用が難しい場合が多く、ガソリンスタンドで食料品を購入したり休憩したいというニーズが以前からあったそうだ。

ただ、大手コンビニエンスストアの店舗を設置するとなると、店舗面積や1日あたりの売上など設置基準のハードルが高い。

それに対しTTG-SENSE MICROであれば、無人決済のため専任の人員を配置する必要がなく、商品陳列さえこなせればいいため既存のスタッフだけで対応できる。また、新たに店舗となる場所や建屋を用意することなく既存の場所を転換して設置できる点も大きな魅力だったと説明する。

実際にフード&カフェ 太陽鉱油 千葉新港SS店が設置された場所は、もともと自販機などを置いて休憩スペースとして利用していた場所だ。こういったことから、コストを抑えつつ食料品などを販売してドライバーのニーズに対応できると判断し、導入を決めたという。

入退店ゲートは横に並べて設置されている
入店ゲート前に立つとゲートが開いて入店できる
購入する商品を手に取る
無人レジの前に立つと、手に取った商品がディスプレイに表示される
商品に間違いがないか確認して精算を行なう
支払いが完了すると、退店ゲートが開いて退店できる

フード&カフェ 太陽鉱油 千葉新港SS店では、パンやカップ麺、菓子類、日用品などの常温品に加えて、おにぎりやサンドイッチ、ドリンク類などの冷蔵品も含め、アイテム数は169品を用意している。

太陽鉱油千葉新港SS店は1日あたり1,000件強の利用があるが、そのうちの2~3割ほどの客が利用し、日商で数万円ほどの売上を期待しているという。今回の店舗での運営状況を見ながら、今後他のSSへの展開を検討していく。

TG-SENSE MICROの外側にコーヒーマシンも設置している