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AppleとGoogle、新型コロナ対策で協力。Bluetoothで濃厚接触を検出

AppleとGoogleは11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを抑えるため、ユーザーのプライバシーとセキュリティを設計の中心に据えたBluetoothを使ったソリューションを共同で展開すると発表した。

新型コロナウイルスは感染者との接触により伝染する可能性があり、公衆衛生機関は、感染拡大を抑える上で濃厚接触の検出・追跡が役立つ手法と提唱している。そのため、世界の主要な公衆衛生当局や大学、NGOが、オプトイン形式の濃厚接触を検出・追跡する技術を開発中だ。

AppleとGoogleは、これらの取り組みを推進するためのAPIと、OSレベルのテクノロジーから成る包括的なソリューションを確立し、濃厚接触の可能性を検出する。強力なプライバシー保護を維持しながら、同ソリューションの実装を計画する。

最初のステップとして、公衆衛生当局が提供するアプリを利用するAndroidとiOS端末間で相互運用を実現するAPIを5月にリリース。これらの公式アプリは、それぞれのアプリストアからユーザーがダウンロードできる。

次に、今後数カ月をかけて、AppleとGoogleは、基盤となるプラットフォームに、同機能を組み込む。これにより、広範なBluetoothベースの濃厚接触の可能性を検出するプラットフォームの実現を目指す。

このアプローチは、APIよりも堅牢なソリューションで、ユーザーがオプトインを選択した場合、より多くの人が参加できるようになるほか、アプリや政府の保健当局といったより広範なエコシステムとの協働が可能になる。この取り組みでは、プライバシー、透明性、「同意」を重視。今後、関係者と協議し、同機能の開発に注力していく。

また、第三者による分析を可能にするために、本取り組みに関する情報は公開することを前提とする。

このパートナーシップの一環としてGoogleとAppleは、Bluetoothと暗号化の仕様およびフレームワーク資料を含むドラフト版の技術資料をリリースする予定