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アップル、新型コロナ対策で「Apple マップ」の移動量データを提供

Appleは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止に向けた世界各地での活動支援のため、「Appleマップ」によるモビリティデータの傾向を示すツール「Mobility Trends Reports」を15日から提供開始した。

モビリティデータは、人々がコミュニティ内で徒歩や自動車、公共交通機関を利用して移動する量の変化を表示。自治体や保健当局に有益な情報を提示し、新たな公共政策の基盤として利用可能とする。

AppleマップではモビリティデータとApple IDとの関連付けは行なわず、Appleはユーザーの移動先に関する履歴も保存しない。新しいウェブサイトでは、Appleマップの使用状況を集計したデータを利用し、主要都市や63の国と地域の移動傾向を表示する。

Appleマップで経路が検索された回数を数え、収集されているデータと比較することで、人々の徒歩、自動車、公共交通機関での移動量の変化として世界各地のデータに反映される。利用可能な都市、国、地域は、1日あたりの経路の検索回数の下限など、いくつかの要因に応じて決定される。Appleが、ユーザーの移動や検索に関するプロファイルを保有することはない。

またAppleは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための世界規模での活動をサポート。世界中の医療従事者へ2,000万枚以上のマスクを供給、寄付しているほか、Appleとサプライヤーにまたがるチームを編成し、フェイスシールドの設計と生産を行ない、週に100万枚のマスクを出荷している。

加えて、スタンフォード大学医学部の新しいアプリケーション構築を支援。警察、消防、医療従事者向けの同アプリは、初期対応にあたる担当者が症状を選別する支援を行ない、必要な場合は、検査の予約も行なえる。

また、Appleのアプリとサービスの最近のアップデートでは、ユーザーがSiriやAppleマップを使って素早く簡単に必要な情報を見つけることができるようにした。新型コロナ対策のためのSiri Audio Briefsは、信頼できるニュース提供元からの最新のニュースと情報を短いPodcastで提供。「コロナウイルスに感染しているかどうかを知るには?」とSiriに尋ねると、米国ではCDC(米国疾病管理予防センター)のガイダンスが提供され、Appleマップで近くの検索を行なう場合、食料品店、食事の配達店、医療サービスを優先的に表示する(米国のみ)。

また、濃厚接触の可能性を素早く検出するため、Googleと共同でBluetooth技術を用いた取り組みを開始している