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政府の「接触確認アプリ」仕様書公開。6月中旬にiOSとAndroidで提供

政府CIOポータルは、新型コロナウイルス感染症対策テックチームにより開発が進められている「接触確認アプリ」の仕様書を公開した。同アプリは、新型コロナ感染者との濃厚接触をスマートフォンとBluetooth技術を使って検知するもので、6月中旬を目処に公開予定。

アプリをスマホにインストールしておき、新型コロナ陽性者との接触が疑われる場合に、本人にその旨を通知する。通知されるのは、陽性者との接触により感染のおそれがある期間に、陽性者との間で概ね1m以内の距離で継続して15分以上の近接状態が続いた場合。プライバシーの保護と潜伏期間等を考慮し、過去に遡って利用者が自らの接触の情報を確認できるのは、14日間までとする。

同アプリでは、保健所で感染者システムに陽性者が登録された場合、登録された陽性者が保健所の通知を受けて、自分が陽性者であることをアプリ上で入力する。すると、接触歴があるアプリユーザーに対して、接触者アラートが通知される仕組み。アラートとともに、メッセージで、適切な行動と帰国者・接触者相談センターへの相談方法等を伝える。

主な仕様は以下の通り。

  • BluetoothをOS上でコントロール。他のアプリ利用中でもバックグラウンドで動作するため、AppleとGoogleから提供される API(AGF)を利用
  • アプリ間で交換される識別子は周期的に変更され、個人や端末を特定できない
  • 接触の記録は全て端末で管理され、陽性者との接触の照合も各自の端末内で行なう
  • 接触を検知するための端末間の通信や、個人を特定できない識別子の管理は、AppleとGoogleが提供する機能により実現
  • 通知サーバーでは、本人同意のもと、陽性者の識別子のみが管理される
  • アプリと通知サーバーは、情報漏洩や侵入を防ぐために十分なセキュリティ上の措置を講じる

アプリの開発と運用は、厚生労働省がプロジェクトオーナーとなる。iPhoneとAndroid端末を対象とし、OSは、Exposure Notification APIに対応したiOSとAndroid(iOS 13.5以上、Android 6以上)。日本語のほか英語の画面を用意する。