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新型コロナ陽性の自宅療養者をLINEでフォローアップ。神奈川県

神奈川県は、新型コロナウイルスに感染した軽症者等の自宅・宿泊療養者に対して、LINEを活用した、毎日の健康状態の確認・フォローアップを、13日より開始した。

これまでは、自宅・宿泊療養者に対する健康状態等の確認・把握及び、症状悪化時のフォローアップを、県の対策本部や現地の職員が、毎日、電話により行なっていた。

今回利用開始されたのは、電話による聞き取りに替わるものとして開発された、LINEや、アルムの地域包括ケア推進ソリューション「Team」を活用したフォローアップシステム。

利用の流れは、PCR等検査で陽性となった人のうち、自宅または宿泊施設での療養が決まった人に対して、医療機関等において、フォローアップシステムの登録方法を案内。対象者は、LINEアプリをインストールしたスマートフォンを使って、県のLINE公式アカウント「神奈川県療養サポート」に登録する。

療養開始後、登録したアカウントに午前と午後の1日2回届く、だるさ、息苦しさ、のどの痛さ、吐き気などの有無といった体調や体温に関する質問メッセージに回答。回答内容(データ)は県が管理し、県の対策本部や保健所、市町村や医療機関など必要な機関と共有される。

これにより、療養者の健康状態を即座に把握可能。体調の悪化が見られる人に対しては個別に対応する。なお、県が管理する回答内容はLINEには蓄積されない。

スマートフォンを所有していないなど、LINEを利用できない人については、「LINE AiCall」を活用した、AIが自動で対象者に電話をかけ、自動音声で健康状態を質問し、回答した音声を自動で文字として記録する仕組みにより、フォローアップを行なう。このシステムは近日開始予定。

療養者にとっては、毎日の健康状態の確認に短い時間で回答可能。加えて、療養中に急に体調が悪化した場合は、LINEから県の「コロナ119番」(24時間受付)に連絡できる。

保健師等の職員にとっては、聞き取りにかかる時間を短縮でき、聞き取り結果の入力作業が不要となることから、保健所の業務負担を大幅に軽減できるとしている。

アルムはフォローアップシステムの、新型コロナウイルスが感染拡大する全国の自治体に対しての展開を予定する。