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「広域品川圏」本格始動 高輪GWや大井町で「ウォークスルー改札」など未来実証
2026年2月19日 16:08
JR東日本グループが浜松町駅から大井町駅で展開する「広域品川圏(Greater Shinagawa)」の共創まちづくりが、3月28日、「TAKANAWA GATEWAY CITY」のグランドオープンおよび「OIMACHI TRACKS」のまちびらきで本格始動する。
あわせて、「Suica」を都市生活における「イノベーション・デジタル基盤」として位置づけ、「立体MaaS構想」や都市生活のイノベーション(LX)などに取り組んでいく。そのため、27年春には「ウォークスルー改札」の実証実験を予定している。
27年春に「ウォークスルー改札」を開始 「Suica」品川実証
広域品川圏では、「Suica」をデジタル基盤とし、「えきまち」一体によるシームレスな移動・都市生活のイノベーションを目指す。
3月28日からは、改札の「タッチ」を契機に「広域品川圏コミュニケーションポータル」を通じて、「まち情報」を配信するサービスを実証開始する。TAKANAWA GATEWAY CITYと、OIMACHI TRACKS、WATERS takeshibaの「まち情報」に加え、地域、商店街等に範囲を拡大していく。これにより、新しい回遊創出や地域経済活性化を検証していく。
さらに、2027年春には、広域品川圏の5駅において、無線技術の「UWB(Ultra-Wide Band)」を組み込んだウォークスルー改札の実証試験を行ない、「えき」と「まち」をシームレスにつなぐ未来を検証する。なお、3月28、29日にはOIMACHI TRACKSで、5月13、14日にはTAKANAWA GATEWAY CITYで「ウォークスルー改札」の体験会を予定している。
陸・海・空「立体MaaS構想」
Suicaを活用した「立体MaaS構想」も展開。自動運転の実証実験や、水素バスの活用、移動そのものが観光資源にもなる水上交通、空飛ぶクルマなど、モビリティの未来に向けた実証を共創パートナーと取り組む。
「陸」については、自動運転バスの走行実証を予定。KDDIとJR東日本は、次世代モビリティの実現に向けた共同プロジェクトとして、3月下旬から自動運転バスで高輪エリアと竹芝エリアを結ぶ走行実証を開始する。
自動運転技術、通信、遠隔監視、TAKANAWA GATEWAY CITYの街アプリなどを掛け合わせることで、広域品川圏における新たな移動体験の創出と都市の価値向上を目指す。
同じく「陸」では、ゼロ・エミッションモビリティ水素シャトルバスを「OIMACHI TRACKS」へ運行開始する。WATERS takeshibaとTAKANAWA GATEWAY CITYを結んでいる「JR竹芝水素シャトルバス」と接続するかたちで、TAKANAWA GATEWAY CITYとOIMACHI TRACKSを結ぶ水素シャトルバスを試行的に平日限定で運行する。
4月1日からは、既存のルートをめぐる便が新たに新橋へ停車。本バスは走行時にCO2を排出しないため、来街者の利便性向上とともに、環境価値を体感する移動体験を提供できるという。
「海」では、水上交通の実証を予定。広域品川圏の本格始動に合わせ、WATERS takeshiba発着で「竹芝発!春を感じる さくらクルーズ」を期間限定で運行する。
東京湾から目黒川へ向かう特別航路で、水辺から桜を楽しめるようになる。舟運を、移動手段ではなく、文化体験・観光をつなぐ「新しいエンターテインメントモビリティ」と位置づけ、水辺の滞在価値を高める回遊ルートの形成を図る。また、竹芝地区の利便性向上のため、羽田空港と竹芝地区を結ぶ「羽田空港アクセス船」(事前予約制)の実証実験を行なう。
「空」については、「空飛ぶクルマ」の社会実装推進に取り組む。
Suicaを医療・住まいに活用
広域品川圏では、Suicaの移動・商業以外の活用を推進し、「くらしのイノベーション」を目指す。まずは“医療、住まい”などの分野にSuicaを機能拡大していく。
第1弾として、「TAKANAWA GATEWAY Clinics Medical & Life Design Hub」において、Suicaを診察券として活用。患者は1つのSuicaで複数のクリニックを受診できるようになる。将来的にはSuicaを健康・医療分野へとつなげ、PHR(パーソナルヘルスレコード)を活用した一人ひとりに最適化された健康サービスを目指す。
また、TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE内の共創型住居「Link Life Lab」では、Suicaと連動したスマートホーム設備を整備する。ビジネス創造施設「LiSH」入居企業が持つサービスやロボティクスを住戸に導入し、睡眠や腸内環境の計測設備を備える。得られた生活・健康データはクリニックや街の商業施設等と連携し、個別の睡眠・運動・食の提案につなげるという。
魅力的で上質なナイトタイムエコノミーエリアに
さらに夜間のエンターテインメント等を強化し、広域品川圏を「ナイトタイムエコノミーエリア」として、盛り上げていく。
OIMACHI TRACKS、TAKANAWA GATEWAY CITY、WATERS takeshibaの3カ所で、広場・水辺空間を一体的に活用した都市型文化ナイトフェスを開催する。
3拠点を横断して展開される夜間イベントや光演出、エンターテインメントプログラムと連動しながら、東京の伝統・食文化・アート・エンターテインメントを多面的に発信する「Beer & CRAFT SAKE Fes」を9月に、「Greater Shinagawa Cinema Fes」を10月、「Greater Shinagawa Stella Week」を11月からなど、国内外の来訪者を惹きつける文化体験の創出を目指す。
都市防災・BCP強化にも取り組む。TAKANAWA GATEWAY CITYは、BCP対策として、JR東日本の自営電源を用いた複数系統に加え、緊急時には外部電力会社からの供給にも対応できる多重バックアップを用意。それらが消失しても、72時間滞在可能な非常用発電機を装備している。
OIMACHI TRACKSは、品川区との防災協定を締結。大規模災害発生時には、来街者や地域住民の安全確保と迅速な支援体制の構築を目的とし、OIMACHI TRACKSは広域避難場所や帰宅困難者受け入れスペースとしての役割を担う。OIMACHI TRACKSにおいても、JR東日本の自営電源を用いた複数系統と非常用発電機を備え、約3,000人の帰宅困難者が72時間滞在可能な施設となる。
3月28日のOIMACHI TRACKSまちびらきでは、1,500機のドローンショーを、TAKANAWA GATEWAY CITYでは文化の物語と未来をめぐる山手線プレミアムツアーなど、オープニングイベントも多数予定している。









