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Google検索、「AIモード」本格展開 深堀り検索やチケット予約エージェント

Googleは20日、Google 検索における新たな「AIモード」を発表した。「Google 検索を完全に再構築する」というもので、米国では20日から順次開始し、今後数週間で検索画面とGoogle アプリ内の検索バーにAIモードの新しいタブが表示される。また、米国ではAIモデルの「Gemini 2.5」を検索に導入開始した。

Google I/O 2025の開催にあわせて発表した。新たなAIモードは、日本で展開している「AIによる概要」(AI Overview)とは異なり、質問をサブトピックに分解し、複数のクエリを同時に実行する。これにより、従来のGoogle 検索よりもウェブをより深く探索し、質問にあった関連性の高いコンテンツを発見できるという。

Ask Search Anything

さらに、数百の検索を実行し、多様な情報を横断的に分析、専門家レベルの引用付きレポートを数分で生成できる「Deep Search」も展開。より深い調査が必要な場合は、Deep Searchを活用できる。

Deep Search

また、ビジュアル検索も強化。Project Astraのライブ機能を検索に統合した「Search Live」では、カメラを使用して、見ているものについて検索とリアルタイムで会話できるようになる。AIモード、または「レンズ」の「ライブ」アイコンから、カメラを向けて音声で質問し、検索が“目で見たもの”を調べる学習パートナーになるという。

さらにAIモードにProject Marinerの「エージェント機能」を統合。チケット購入などのタスクにも対応可能になる。例えば、「今週末のレッズ戦のチケットを2枚、下段席で探して」と尋ねると、AIモードが検索し、複数のサイトからリアルタイムの価格と在庫を分析して数百のチケットオプションを比較、フォーム入力の作業を代行する。AIモードが条件に最適なチケットオプションを表示し、お好みのサイトで購入を完了できる。検索がエージェントとしてユーザーの時間を節約し、作業を進めてくれる。

エージェント機能でチケット入手

エージェント機能は、イベントチケット、レストラン予約、ローカル予約から対応開始。Ticketmaster、StubHub、Resy、Vagaroなどと連携する。

AIモードではショッピング体験も強化。自分の写真を1枚アップロードして、ファッションアイテムをバーチャル試着できる。

近日中にAIモードは過去の検索履歴に基づいて、個人のコンテキストを反映した「パーソナライズ」された提案も開始。Gmailとも連携する。例えば、旅行前に「ナッシュビルで週末に友達と過ごすためのアイデア、私たちは音楽好き、食事にこだわる」と検索した場合、AIモードは過去のレストラン予約や検索履歴に基づいて、屋外席のあるレストランを表示する。また、滞在中にイベントの提案を受け取ったり、フライトやホテルの予約情報に基づいて、滞在先付近の多くのイベントが表示される。

さらにチャートやグラフによるデータ可視化にも対応。例えば、野球チームのホームアドバンテージを比較する場合、検索はGoogleのリアルタイムスポーツ情報を活用し、分析結果とインタラクティブなグラフを生成し、具体的な質問に答える。このデータ可視化は、スポーツと金融のクエリに対応する。

AIモードは米国で順次開始。今後数週間から数カ月で、AIモードのLabユーザー向けに提供する。