トピック
帝国ホテル周辺再開発と日比谷公園全面改修 野音も変わる【Watch+】
2025年12月28日 09:00
帝国ホテル周辺の「内幸町一丁目街区」の再開発が進められており、その中地区にあたる「NTT日比谷タワー」の詳細が12月8日に発表されました。このNTT日比谷タワーと、日比谷通りを挟んで隣接する日比谷公園を接続する道路上空公園が整備されるのですが、接続先の日比谷公園でも「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」として、全面的な再整備が進められています。
内幸町一丁目街区再開発は都心最大級という敷地面積約6.5ha、延床面積約110万m2の開発プロジェクトで、NTT日比谷タワーのほか、北地区に帝国ホテル新本館、ノースタワー、南地区にサウスタワーが建設されます。NTT日比谷タワーの竣工は2031年10月、街区全体の完成は2037年度以降の予定です。
一方の日比谷公園のプロジェクトはエリアごとに段階的に整備が進められ、日比谷公園開園130周年となる2033年に完了する計画です。2030年代に、街と公園が一体的に新たなステージを迎えることになります。
内幸町一丁目街区について詳しくはこれまでの記事を参照していただくこととして、今回は日比谷公園ではどのような整備が行なわれるのか見ていきましょう。
日比谷公園に関して直近で大きな話題となったのが「日比谷公園(大音楽堂)」休止ではないでしょうか。「日比谷野外音楽堂」「野音」として多くのアーティストや音楽ファンに親しまれてきた同施設は、9月28日のエレファントカシマシのライブをもって、改修に向けて利用休止となりました。今後、バリアフリー化を進めるなどの再整備が実施されます。
バリアフリー化に向けて急勾配なスロープの改修、エレベーターの設置が行なわれるほか、誰もがステージを見やすい空間となるよう、2階観覧エリアが新設されます。2029年に整備完了予定の新たな野音に期待しましょう。
野音と同じ「再整備」とされているのが、第二花壇、大噴水・小音楽堂周辺、草地広場・テニスコート等です。このうち第二花壇周辺は整備が完了し、芝生地に自由に立ち入ることができる「芝庭広場」としてオープンしています。
そのほか、有楽町側デッキ新設、雲形池周辺、第一花壇・心字池周辺の一部改修、公会堂の耐震化・改修と、ほぼ全域にわたって順次再整備が進められます。
また、QRコード等で開園当時の様子を多言語・画像で解説する設備も備えるなど、公園の文化や歴史に触れながら楽しめるような仕掛けも計画されています。例えば野音では、初代の大音楽堂の様子などを見ることができます。
内幸町街区の再開発により銀座方面からもアクセスしやすくなり、バリアフリー化やデジタルを活用した設備で、今まで以上に誰もが楽しめる公園になることが期待できる日比谷公園。大きく変わる街と公園が完成するまで、その変化をこれからも追っていきたいです。













