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指紋認証による高セキュリティFeliCaカード。DNP

大日本印刷(DNP)は、FeliCaに対応した指紋認証による生体認証カードを開発した。指紋認証による高いセキュリティと利便性を兼ね備え、既存のFeliCa対応のカードリーダーを改修せずに、高セキュリティでの入退室管理や電子マネー決済を可能とする。2月から同カードを使った社内での実証実験を行ない、2021年度内に製品の提供を開始する予定。

FeliCa対応の生体認証カードは、高いセキュリティを求められるオフィスや工場等への入退時や電子マネーの決済時などに活用。FeliCaカードに搭載された指紋センサーで登録した個人が、指で触れながらカードをリーダーにかざすことで、認証や決済などが可能になる。

赤丸の部分が指紋センサー

厳格な情報管理や勤務管理に用いる社員証、高額な残高をチャージした電子マネーカードなどに採用。他人が手にしたとしても、指紋による本人認証ができず、なりすましによる悪用を防止する。

FeliCaカードに搭載された指紋センサーで個人を認証し、入退管理や決済等を行なうため、追加の装置やシステム開発が不要。既存のカード運用システムで利用できるため、大規模な導入コストをかけることなく、短期間で高セキュリティの環境構築が行なえる。

指紋認証による開錠
センサーに指紋をあてていないため開錠できない

また、指紋データはカード内に登録・保存され、利用時の指紋認証もカード内で完結するため、指紋データを保管するためのサーバーも不要。企業側で指紋データなどの個人情報を持つ必要がないため、情報漏えいのリスクもなく、管理負荷を軽減できる。

企業のオフィスや工場のほか、マンションなどの住居、高額なチャージが必要な電子マネーなどでの利用を想定している。