レビュー

アマゾン「Ring防犯ドアホンプロ」を試す 「日本最適化」の確かな実力

Amazonから、スマートホームセキュリティ「Ring」シリーズの最新モデル「Ring 防犯ドアホン プロ」が登場した。

価格は54,900円と決して安くはなく、設置工事も必要など導入へのハードルはそれなりにあるが、これまで発売されているRing製品とは異なり、日本の住環境に合わせて設計された、日本限定で発売される製品という点が大きな特徴となっている。

今回、Ring 防犯ドアホン プロを試用する機会を得たため、実際に自宅に取り付けてその使い勝手をチェックしてみた。

JIS規格のインターホンと交換できる

Ring 防犯ドアホン プロの最大の特徴となるのが、日本の住環境に合わせて設計し、日本限定で販売される製品、という点だ。それだけでなく、Amazon.co.jpや大手家電量販店での販売に加え、全国の住宅メーカーや住設卸での取り扱いも行なわれる。

なぜ日本限定製品を開発し発売するに至ったのか、その経緯は西田宗千佳氏の記事に詳しいが、要はそれだけ日本市場を重視していることの現れと言っていいだろう。

製品自体は、室内に設置する室内チャイムと、屋外に設置するドアホンの2ユニット構成となっている。そして、ドアホンはJIS規格で定められている「JIS1個用スイッチボックス」に適合した形状を採用。同時に、室内チャイムとドアホンとの接続には、日本で標準的に利用されている2線式インターホンの接続配線をそのまま利用する。

日本限定で販売される「Ring 防犯ドアホン プロ」

つまり、JIS規格準拠のインターホンが取り付けられている住宅であれば、その設置器具や配線をそのまま活用し、大がかりな工事不要で簡単にRing 防犯ドアホン プロへ置き換えて利用できる。

室内に設置する室内チャイム(左)と、屋外に設置するドアホン(右)の2ユニット構成。ドアホンは「JIS1個用スイッチボックス」に適合した形状を採用し、一般的なドアホンと置き換えて簡単に設置可能

同時に、設置に関してもかなり強力な体制が整えられている。後ほど紹介するように、Ring 防犯ドアホン プロは電源を直接接続する仕様となっていることから、設置に電気工事士の資格が必要となり、有資格者以外は取り付けられない。

そこで、取り付け先が戸建て住宅で、本体購入時の同時申し込み、および既存インターホンからの交換の場合に限り、日本全国対応の設置サービス「Ring 出張設置サービス」を110円で提供。既存インターホンの設置状況によっては追加の費用がかかる場合もあるが、基本的に110円というわずかな費用で設置してもらえる点はありがたい。戸建て住宅に取り付けを考えているなら、設置サービスの同時申し込みは必須と言っていいだろう。

日本全国対応の設置サービス「Ring 出張設置サービス」を、わずか110円で提供

室内チャイムとドアホンの2ユニット構成

Ring 防犯ドアホン プロは、室内に設置する室内チャイムと、屋外に設置するドアホンの2ユニット構成となっている。

ドアホンは、呼び出しボタンと4K撮影対応カメラ、双方向で通話を行なうためのスピーカーとマイクを搭載する。筆者宅の玄関には古いドアホンが取り付けられていたが、そちらと比べるとRing 防犯ドアホン プロのドアホンの方がわずかに高さが大きかった。

Ring 防犯ドアホン プロのドアホン。呼び出しボタンと4Kカメラ、双方向で通話を行なうためのスピーカーとマイクを搭載する
こちらは、もともと自宅に設置されていたドアホンで、こちらから置き換えて設置した
ドアホンと比べると、Ring 防犯ドアホン プロのほうがやや高さが大きいが、設置用ネジ穴の位置は共通で、既存部材を活用して問題なく取り付けられる

室内チャイムは親機に相当するユニットで、既存ドアホンの室内機と交換で取り付けることになる。ドアホンのボタンを押した時にチャイムを鳴らすスピーカーとWi-Fi接続機能を搭載するが、カメラ映像を表示するディスプレイやマイクは非搭載。カメラの映像を確認したり訪問者と応答するには、スマートフォンやAmazonのスマートディスプレイ「Echo Show」などが必要となる。

一般的なカメラ付きインターホンは、室内機にディスプレイ、スピーカー、マイクを搭載し、室内機からカメラの映像確認や訪問者との応答が可能だが、Ring 防犯ドアホン プロでは室内チャイム単体でそれができない。

これは、一般的なカメラ付きインターホンに対するRing 防犯ドアホン プロの弱点とも言える。ただし、Ring 防犯ドアホン プロを利用するにはインターネットへの接続が必須であることや、スマートフォンの世帯保有率が91.8%(総務省 「令和7年通信利用動向調査」)と非常に高い水準となっていることなどから、敢えてこのような仕様にしたのだろう。

ドアホンと室内チャイムはインターホン接続用の配線を利用して接続する。この配線を通して、室内チャイムからドアホンへの電力供給と、映像信号および音声信号の通信(仕様的にはPoE給電対応の有線LAN相当とのこと)を行なう。電源は室内チャイム背面に直接接続することになっており、この接続作業に電気工事士の資格が必要となる。

室内機の室内チャイムとの接続には、2線インターホンの接続配線を背面の接続端子に接続して利用する
室内チャイムは、ドアホンの室内機と置き換えて設置。スピーカーとWi-Fi接続機能を搭載するが、カメラ映像を表示するディスプレイや訪問者との応答機能は非搭載
こちらが既存ドアホンの室内機。こちらをRing 防犯ドアホン プロの室内チャイムに交換した
ドアホンとは既存の配線をそのまま利用するが、電源は直接接続となっているため、設置するには電気工事士資格が必要となる

インターネットへの接続は、室内チャイムからWi-Fi接続によって行なう。従来のRingドアベルでは、有線LAN接続対応の一部機種を除いて屋外設置のドアベル本体を直接Wi-Fiで接続する必要があった。

ただ、室内と屋外を結んだWi-Fi接続は不安定になりがちで、ボタンを押しても通知されなかったり、呼び出しに時間がかかる、応答の遅延が大きいなどのトラブルに繋がることがある。Ring 防犯ドアホン プロなら、室内で安定してWi-Fi接続できるため、そういったトラブルも防げることになる。

製品パッケージには、この室内チャイムとドアホンに加えて、ドアホンの設置アダプタや角度調節台、固定用ネジなどが付属する。

製品パッケージには、ドアホンと室内チャイム以外に、設置に必要なアタッチメントやネジ、角度調節台、説明書などが付属する

取り付けは業者任せで安心

今回Ring 防犯ドアホン プロは、設置サービスを利用して香川県の自宅に取り付けた。

家電量販店などで購入する場合には設置サービスの申し込み方法は異なると思うが、Amazon.co.jpで購入し設置サービスを申し込む場合には以下の手順となる。

「Ring出張設置サービスのお申込み」で見積もりを先に行なう

まず、Ring 防犯ドアホン プロをカートに入れる前に、「Ring出張設置サービスのお申込み」で見積もりを先に行なう。その後Ring 防犯ドアホン プロをカートに入れると、設置サービスが同時にカートに加えられる。

設置日程は、対応可能な最短の日程が自動的に登録されるが、「予定日時を変更」ボタンから変更可能だ。

今回は試用ということで、通常とは異なる手続きで設置サービスを利用したが、あらかじめ指定した工事日の前日に工事業者から電話連絡があり、そこで訪問時間が告げられた。通常の手順でも同様に、前日までに訪問時間などの連絡があるはずだ。

Ring 防犯ドアホン プロの製品自体は、工事日前に指定した住所に配送される。Amazon.co.jpで購入した場合には、在庫がある限り、購入の翌日または翌々日には指定した住所に到着するはずだ。

メニューが表示されたら「開始する」をクリック
3つの質問に回答する
回答が終了したら「サービス内容を保存」をクリック
製品ページに戻り、右の「カートに入れる」をクリックすると、Ring出張設置サービスと合わせて製品がカートに入る
設置工事日は最短の日程が自動的に登録されるが、カートで変更も可能

そして設置日当日、指定した時間に設置業者が到着し、設置作業を開始。あらかじめ自宅に配達されていたRing 防犯ドアホン プロを作業員に渡し、既存ドアホンの撤去とRing 防犯ドアホン プロの取り付けが行なわれる。

作業は、まずはじめに既存ドアホンを外し、既存配線をチェック。既存配線に問題がなければ、屋外にドアホン、室内に室内チャイムを設置する。

屋外へのドアホンの設置は、既存ドアホンを設置している設置具やネジをそのまま利用する。ドアホン取り付け用のアタッチメントをネジ止めし、配線をドアホンに接続後アタッチメントにドアホン本体をネジ止めすることになる。なお筆者宅はドアホン設置場所が入り口に対して90度右側の壁ということもあって、角度調節台も設置し、門扉方向へ角度を付けた。

設置業者が到着し、設置工事を開始。まずは既存ドアホンを撤去し、配線の状況をチェック
付属のアタッチメントを取り付ける。既存の設置具に問題なく取り付けられた。今回は角度調節台も取り付けた
配線をドアホン背面の端子に固定
ドアホンの設置完了

続いて室内の作業。もともと設置していたドアホンは、室内インターホン兼用タイプで、配線や電源は壁裏配線ではなく外配線となっていた。作業員は、室内チャイムの取り付けに合わせて、どうにか壁裏配線できないかと、壁に穴を開けて作業を行なったが、壁裏に梁が存在する影響で電源やドアホンとの接続配線を壁裏に通せず、最終的には外配線での設置となった。電源については、電源プラグの付いた電源ケーブルを接続して、横にあるコンセントに接続した。

壁裏配線がうまくいかなかったこともあって多少時間がかかったものの、1時間程度で作業は完了した。

続いて室内の作業。既存の室内機を外して壁に室内チャイムの固定具を取り付けた
今回は壁裏に配線や電源を回せなかったため、外配線での取り付けとなった
電源は、プラグ付きケーブルを接続し、壁のコンセントに接続することに
ケーブルが外に出る形となったが、1時間ほどで設置が完了した

室内チャイムとドアホンそれぞれ個別にアプリへ登録

続いてアプリへの登録。こちらは室内チャイムとドアホンそれぞれ個別に登録する必要がある。

まずはじめに室内チャイムを登録する。アプリで室内チャイム裏または説明書に記載のQRコードを読み取り、アプリの指示に従って設置場所やデバイス名の設定、Wi-Fiへの接続などを行なう。こちらはその他のRing製品とほぼ同じ手順となる。

Ringアプリをインストールし設置場所登録後「デバイスをセットアップ」をタップ

室内チャイムがWi-Fiに接続されたら、続いてドアホンを登録する。アプリが改めてQRコードの読み取りモードとなるが、この時点でドアホンは設置済みでドアホン裏記載のQRコードは読み取れないので、ドアホンの説明書に記載のQRコードを読み取る。説明書は室内チャイムとドアホンそれぞれ別なので、読み取るQRコードを間違えないようにしよう。

ドアホンのQRコードを読み取り、名前の設定を行なうと、ドアホンのアップデートが開始される。このアップデートはかなり時間がかかる。アプリには10分ほどで完了すると書かれているが、筆者が試した場合は30分以上かかったので、しばらく放置しておくといいだろう。

アップデートが完了したら、従来のRingシリーズのカメラと同じように、モーション検知やプライバシーマスクなどの設定を行ない、作業完了となる。

セットアップするデバイスとして「Ring 防犯ドアホン プロ」を選択
QRコード読み取りモードとなるので、室内チャイム背面のQRコードを読み取る
名前を設定
設置確認画面が表示されるので「取り付けは完了しています」をタップ
室内チャイムとスマートフォンをWi-Fiで直接接続する
室内チャイムを接続するWi-Fiアクセスポイントを指定
Wi-Fiアクセスポイントに接続できたら室内チャイムの設定は完了
続いてドアホンの設定が始まる。ここでまたQRコードの読み取りとなるが、ドアホンは設置済みで背面QRコードを読めないため、付属説明書記載のQRコードを読み取る。ただしQRコード記載の説明書は室内チャイムとドアホンの2種類あるので、ドアホンの説明書記載のQRコードを読み取る
ドアホンの名前を設定
以上で登録作業は完了
続いてアップデートが始まる。こちらはかなり時間がかかるので気長に待とう

Wi-Fi接続でも安定して応答できる

実際に設置したRing 防犯ドアホン プロだが、当初想定していた以上に安定して利用できている。

当初懸念していたのは、Wi-Fi接続による応答性だ。Ring 防犯ドアホンは、ネットワーク接続手段が2.4GHz帯域のWi-Fi 6のみとなっている。そのうえで、カメラ映像の確認や訪問者との応答が全てWi-Fiおよびインターネット経由になることで、一般的なカメラ付きインターホンのような即応性がないのではないか、というものだった。

室内チャイムは、ドアホンの呼び鈴ボタンが押下されたと同時にチャイムが鳴る

しかし実際には、室内チャイムはドアホンと有線接続されていることもあって、訪問者がボタンを押すと即座に室内チャイムが鳴る。室内チャイムから応答はできないが、訪問者が訪れたことは即座にわかる。

スマートフォンのRingアプリへの通知は、ドアホンのボタンを押して約3秒後に届き、カメラの映像はその約5秒後に届いた。その様子は以下の動画のとおりだ。こちらは、外出時を想定してスマートフォンを自宅Wi-Fiではなく携帯回線に接続した状態で試したものだが、室内でスマートフォンを自宅Wi-Fiに接続した状態ではより早いレスポンスだった。

スマートフォンに通知が届くまでの様子

その後、実際に応答すると、訪問者と大きなタイムラグなく会話が可能だった。全くタイムラグがないというわけではないが、実際に利用する範囲内で問題を感じることはなく、十分スムーズに会話できる。そして、外出先での応答も安定かつタイムラグなく会話できた。このあたりは当初の想定以上の快適さで、かなり満足できている。

接続の安定性という点でも不満がない。筆者宅ではセンサーライト付き防犯カメラ「Ring Spotlight Cam Plus, Battery」も利用しているが、屋内と室外をまたぐWi-Fi接続が安定せず接続が切れるというトラブルを何度か経験している。

それに対しRing 防犯ドアホン プロは室内チャイム側でWi-Fi接続を行なうため、Wi-Fi接続が室内で完結し、安定したネットワーク接続環境が得られるのだろう。事実、接続が切れるといったトラブルは今のところ発生しておらず、この点でも満足度が高い。

カメラは撮影範囲が広く、4Kで高精細

Ring 防犯ドアホン プロのカメラは、水平画角140度、垂直画角140度、アスペクト比1:1での撮影が可能。画質は4K、実際に撮影される映像の解像度は2,880×2,880ドットとなる。

縦横ともに140度と広範囲を撮影できる点は安心感が高い。筆者宅の場合、玄関ドアに対して90度の位置にある壁に設置するため、角度調整台を利用して門扉側に角度を付けて取り付けたが、玄関から門扉まで、ほぼ死角なく撮影できている。唯一、ドアホン直下は死角となっているが、少なくとも門扉から玄関扉まで入ってくる人を撮影できないポイントがないという点は、防犯という意味でも心強い。

撮影される映像も非常に高精細だ。4Kで撮影するということもあり、訪問者の顔を少し離れた場所からでもしっかりと確認できる。筆者宅の場合、カメラから門扉まで4mほど離れているが、門扉外の人の顔もそれなりに判断可能。家族や知り合いなら十分判別できるレベルだ。

離れた場所の植木鉢を拡大してみても、細部までぼやけることなく映っている。門扉先の道路は門扉や壁で隠れるため、通る車はほとんど映らず、ナンバーが確認できるかどうかまでは確認できない。とはいえ、これだけ高精細なら、家のすぐ前を通る車のナンバーも判読できそうだ。

カメラは4K撮影に対応。撮影映像はアスペクト比1:1、解像度は2,880×2,880ドット。縦横140度と広い範囲を撮影でき、筆者宅でも玄関扉から門扉までほぼ死角なく撮影できている
4K撮影のため非常に高精細で、奥の植木鉢を拡大してもかなりくっきり撮影できていることがわかる
4mほど離れた門扉の外の人物の顔はくっきりとまでは行かないが、家族や知り合いなら十分判別できるレベルだ
カメラに近付くと、動きが多少速くてもくっきり撮影できている

夜間も、まずまずクリアに撮影できる。夜間など周囲が暗くなるとナイトビジョンモードが有効となる。さすがに照明がほぼない状況ではモノクロ映像となるが、昼間と変わらないほどの高精細映像が撮影できる。

筆者宅では、門扉に小型のセンサーライト、玄関上部にRing Spotlight Cam Plus, Batteryを設置している。門扉に人が近付くとまず小型のセンサーライトが点灯して顔や身体を明るく浮かび上がらせる。そこで人が近付いたことと、ある程度顔の判別も可能となる。

続いて門扉を開けて中に入るとRing Spotlight Cam Plus, Batteryが人を検知しそちらのセンサーライトも点灯。すると、そこからは映像がカラーに切り替わり、より鮮明に写るようになる。その後、玄関に近付き呼び鈴のボタンを押すことになるが、もし呼び鈴を押さずにそのまま出ていくとしても、これだけ鮮明に撮影できるなら夜間と言えども不安がない。

ただ、センサーライトがなく、暗い状態のまま人が近付いたとしても、高精細に撮影できるのは間違いなく、この点でも安心感が強い。

近くに照明のない暗い夜間ではモノクロ映像となるが、昼間とほぼ変わらないほど鮮明に撮影できる
門扉の小型センサーライトで人が照らされると、距離が離れていても人が近付いていることがわかり、家族や知り合いなら十分判別できる
門扉内に入りRing Spotlight Cam Plus, Batteryのセンサーライトが点灯すると、十分な明るさが確保されカラー映像へと切り替わる
玄関に近付くと、顔も鮮明に捉えられている。これは動きがある状態のためややブレているが、立ち止まればさらに鮮明となる

モーション検知能力に優れ、小動物もしっかり捉える

画質面だけでなく、モーション検知の精度も申し分ない印象だ。

昼間など明るい状態では、玄関に近付く人を確実に検知する。郵便配達員など門扉の中に入ってこない人も問題なく検知できている。

そのうえで、Ringアプリの設定で「モーション検知」と「モーションアラート」をオンにしておけば、訪問者がドアホンのボタンを押さずとも人が近付いてきていることを検知してRingアプリに通知が届くとともに、カメラで捉えた映像が表示される。これで、訪問者がドアホンの呼び出しボタンを押す前に誰かが訪ねてきたとわかるので、家族や知人などは先回りで玄関へ向かえるのは便利だ。同時に、防犯という意味でも非常に心強い。

モーション検知とモーションアラートをオンにしておくと、人などが近付くだけで通知が届く
郵便配達員など門扉の中に入ってこない人も問題なく検知し通知が届いた

夜間も同様で、周囲に明かりがなくかなり暗い状況でも、門扉に近付く人をしっかりと検知する。それだけでなく、小動物の侵入も検知してくれた。

以下の画像は、実際に深夜玄関に侵入してきた猫を捕らえたものだ。明かりがない状況のため多少ぼやけてはいるが、猫だとはっきりわかる。この猫の侵入は、同じく玄関前に取り付けているRing Spotlight Cam Plus, Batteryでは捉えられていなかったが、Ring 防犯ドアホン プロはこういった小動物をしっかり検知できる点からも、優れた検知能力を備えているとわかる。

深夜に侵入してきた猫もしっかり検知された

スマート応答がかなり便利に活用できる

現在筆者は、親の介護のため東京の自宅と香川の自宅を行ったり来たりの生活を行なっている。今回Ring 防犯ドアホン プロを設置したのは親のいる香川の自宅だが、通常は東京で生活しているため、Ring 防犯ドアホン プロも多くの時間遠隔で活用している。とはいえ、遠隔でも便利に活用できる機能が多く備わっている点は、かなり重宝している。

まずは、遠隔地からの応答性。設置後に東京から香川の自宅に訪問してきた人との応答を何度か試しているが、これだけ遠隔からでも香川の自宅で応答する場合とほぼ変わらずスムーズに応答できている。インターネット接続環境によって左右される可能性はあるが、かなりありがたいと感じている。

また、機能面で特に便利と感じているのが「スマート応答」という機能。こちらは、訪問者に対して事前に選択した定型メッセージで自動応答してくれるというものだ。留守番電話機能に似たものと考えるとわかりやすいだろう。

メッセージは、男性と女性の声でいくつか用意されているが、筆者は女性の声で「ただいま応答することができません。メッセージを残す場合は、お名前とご用件をどうぞ」というメッセージを設定している。

実際に、筆者が香川の自宅におらず、親も自宅にいないタイミング、かつ筆者が仕事で応答できない状況の場合にこのメッセージを活用しているが、訪問者があった場合でも後からどういった要件だったのか確認でき、とても便利に活用できている。

あらかじめ設定した定型メッセージで自動応答してくれる「スマート応答」は、外出時に応答できない場面で便利

顔認識による「顔なじみ認識」機能も面白い機能だ。顔認識で人物を特定し、人物ごとに指定したアクションを設定できるというもの。例えば家族が検知されたらアラートを通知しない、といったことが可能となる。

こちらは、香川の自宅にいないことが多かったことや、訪れる人が少なかったこと、親は玄関ではなく別の勝手口から出入りすることが多いこともあって、満足に試せないうちに設置から30日以上経過し無料体験期間が終了、現在は利用できなくなってしまった。

それでも、日常的に頻繁に家族が出入りし、訪問者も比較的多いという家なら、なかなか便利に活用できそうだ。ただし、顔なじみ認識機能の利用には、月額2,380円または年額23,800円の「Premium」プランに加入する必要がある。

顔なじみ認識機能では、顔認識で人物を特定し、人物ごとに指定したアクションを設定できる
家族などはアラートを通知しない設定にすることで、不要な通知を減らせる

室内チャイムで応答できないのは少々不便だが、手元にスマホがあれば問題なし

Ring 防犯ドアホン プロは、全体的には満足できているが、1点残念な部分がある。それは、室内チャイムで応答できず、応答するにはスマートフォンまたは画面付きのAmazon Echoデバイスが必須になる、という点だ。

ほぼ肌身離さずスマートフォンを持ち歩いている、自宅でも常に身近にスマートフォンを置いているということであれば、その点が懸念にはならないかもしれない。筆者自身はほぼそれに当てはまるので、確かにそこを不便とは感じていない。

しかし、スマートフォンを扱えない高齢の親にとっては、そこが大きなハードルとなる。筆者宅ではそれ以前より画面なしのインターホンが設置され、親は呼び鈴が押されると室内受話器で応答することなく玄関へ行っていたので、室内チャイムが鳴ってそのまま玄関に行くというスタイルでもほぼ違いはない。とはいえそれでは、せっかくのRing 防犯ドアホン プロを活かしきれないわけで、そこはやはり少々残念に感じる。

スマートフォンの普及率が高いとはいえ、高齢の家族がいる家庭では室内チャイムで応答できない点はやはり残念だ

Amazon Echoデバイスとの連携は微妙

Ring 防犯ドアホン プロは、他のRingデバイス同様に、Amazon Echoデバイスとの連携が可能。それも、画面付きのAmazon Echoがあれば、カメラで捉えた映像を表示できるのはもちろん、応答も可能となる。そのため、画面付きAmazon Echoデバイスがあれば、そちらを室内親機のように活用することも可能となる。

実際にEcho Show 5を用意して試してみたが、呼び鈴ボタンが押されると画面にカメラで捉えた映像が表示され、Echo Show 5のマイクをオンにすれば問題なく応答も可能だった。

ただ、呼び鈴ボタンが押され、Echo Show 5で通知音が鳴るまで5~8秒ほど、そこからカメラの映像が表示されるまでさらに数秒かかる印象。これは、スマートフォンに通知が届くよりも遅い。

Ring 防犯ドアホン プロの室内チャイムはボタン押下とほぼ同時に呼び出し音が鳴るため、そこからEcho Show 5で通知や映像が表示されるまでのタイムラグを待ちきれず、直接玄関に向かった方が早いと感じるほどだ。

もちろん、あればあったで、スマートフォンを取り出さずカメラの映像を確認したり応答できるため、室内親機代わりとして活用できるのは間違いないが、もう少しタイムラグを少なくしてほしいところだ。

Echo Show 5などの画面付きAmazon Echoデバイスでも、カメラで捉えた映像の表示や応答が可能
呼び鈴ボタン押下から通知、そして画面表示までスマートフォンよりも時間がかかるため、利便性はそこまで優れない印象だ

豊富な機能を活用するには有料プランへの加入が必須

ここまで紹介したRing 防犯ドアホン プロの様々な機能を活用するには、有料プラン「Ring Home」への加入がほぼ必須となる。

Ring Homeには、月額350円または年額3,500円でRingシリーズ1台のみの利用に対応する「Basic」、月額1,180円または年額11,800円で同一の場所なら数に制限なくRingシリーズを利用できる「Standard」、月額2,380円または年額23,800円で数に制限なく最上位の機能が利用可能な「Premium」と3種類ある。

Ring 防犯ドアホン プロを活用するには、有料プラン「Ring Home」への加入がほぼ必須

Ring Homeに加入しない場合でも、カメラのライブ映像の確認、双方向音声による応答、モーション検知、サイレン機能は利用できるため、ドアホンとして最低限の活用は可能だ。しかし、最大180日のイベント履歴保存と録画、人物や車、荷物などを検知するスマートアラート、ビデオプレビュー付きの通知といった、Ringシリーズのメインと言ってもいい機能が利用できない。これらが利用できないと、防犯対策としての活用がほぼ不可能となるため、さすがにRing Home未加入での運用は難しい。

最も安価なBasicに加入すれば、上記の最大180日のイベント履歴保存や録画、スマートアラート、ビデオプレビュー付き通知といった機能が利用可能となり、活用の幅が大きく広がる。そのため、Ring 防犯ドアホン プロを設置する場合には、Basicへの加入が最低限必要になると考えよう。

Basicに加入すると、最大180日のイベント履歴保存や録画、スマートアラート、ビデオプレビュー付き通知といった主要機能が利用可能となる

では、その他のプランはどうか。Basicでは利用できるRingデバイスは1台のみだが、StandardやPremiumは、同一の場所なら数に制限なくRingデバイスを利用できる。機能面でも、長時間のライブビュー表示が可能になったり、より多くの機能が利用できるようになる。

中でも特徴的なのが「ドアベルコール」という機能。これは、呼び出しボタンが押されるとスマートフォンに電話の着信と同様の通知とカメラのライブ映像が表示され、まるで電話しているかのように訪問者と会話できる機能。

ドアベルコールが使えなくても訪問者との応答は可能。その場合はビデオプレビュー付き通知が表示された後にマイクを有効にして応答することになる。それに対しドアベルコールは電話の着信同様に着信ボタンを押して応答することになる。

双方で応答の手間が大きく変わるわけではなく、Ring 防犯ドアホン プロを活用するうえで必須の機能というわけでもないが、電話のように直感的に応答できる点は、使ってみると思ったより便利に感じる。

ただし、利用料金はBasicからかなり増えるため、機能面とコストのバランスをどう捉えるかによって評価は変わるだろう。

StandardやPremiumでは、同じ場所で利用できるRingデバイスの数に制限がなくなり、利用できる機能も増えるが、価格はかなり高くなる

そこで、まずはRing 防犯ドアホン プロに付帯している30日間の無料体験期間で試して判断してもらいたい。その間は全ての機能を無料で試せるので、そこで自分が必要とする機能を見極め、最終的にどのプランにすべきか判断すればいいだろう。

筆者は、Ring 防犯ドアホン プロも含め全部で5台のRingデバイスを利用していることもあってStandardを契約しているが、もしRing 防犯ドアホン プロを単体で利用するならBasicを選択するだろう。

有料プランのコストをどう考えるか? 価値は十分ある

Ring 防犯ドアホン プロは、一般的なカメラ付きドアホンと比べてかなり高機能なのは間違いない。ただ、その機能の多くは有料プランへ加入しなければ利用できず、そこが評価の分かれ目となる。

Ring 防犯ドアホン プロは、販売価格が54,900円と一般的なカメラ付きドアホンとそう大きく変わらない。それに加えて有料プランのコストが定期的にかかるため、負担が大きいのは事実。購入してしまえばそれ以降コストがかからない一般的なカメラ付きドアホンに対する大きなマイナスポイントだ。

ただ、Ring 防犯ドアホン プロには一般的なカメラ付きドアホンにはない豊富な機能を搭載するだけでなく、アプリのアップデートなどで新機能の追加も実施されており、設置後にどんどん進化していく点が優位点。防犯という点でも、高精度なモーション検知と夜間でも鮮明な撮影能力は、一般的なカメラ付きドアホンより間違いなく優れている。

また、スマートフォンを利用した応答は、一般的なカメラ付きドアホンでは非対応の場合も多いが、Ring 防犯ドアホン プロなら標準で利用できる。こういった部分を重視するのであれば、コストをかける価値は十分にある。なにより筆者自身も、実際に設置して様々な機能を活用したうえで、コストに見合う価値があると実感できている。

そして、日本の住宅で広く利用されているドアホンから簡単に置き換えて利用できるという点も、魅力を大きく後押ししている。スマートフォン対応の高機能なカメラ付きドアホンとしてだけでなく、優れた防犯対策にも繋がるという意味でも、申し分ない魅力を備えた製品と言える。

ちなみに、7月10日から13日の期間で開催されるAmazonのビッグセール「Amazon Prime Day 2026」に合わせ、7月7日より先行セールが実施され、Ring 防犯ドアホン プロが通常価格の20%引きとなる43,920円で販売されるので、そちらも活用してもらいたい。

平澤 寿康