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みずほ銀行と楽天銀行が戦略的提携 ネット銀行にメガバンクの法人基盤

みずほ銀行と楽天銀行は、戦略的な資本業務提携を発表した。同時に発表されている楽天のフィンテック事業の再編を受けたもので、メガバンクとデジタルバンクによる“新たな信用創造モデル”の確立を目指すとしている。提携開始は10月からの予定で、楽天銀行による株式の交付・転換などにより、みずほ銀行は楽天銀行の主要株主(議決権10.52%)になる見込み。

みずほと楽天グループは2023年11月、みずほ証券と楽天証券ホールディングスによる戦略的な資本業務提携を発表し、フィンテックを活用した新事業の構築を進めてきた。2024年11月にはみずほと楽天カードの業務提携で「みずほ楽天カード」を発行するなどし、連携を深めている。

楽天はかねてから、楽天カード、楽天証券ホールディングスなどのフィンテック事業を一つのグループに集約する組織再編を検討しており、この再編を契機として、みずほ銀行と楽天銀行は協業の可能性について協議してきたという。今回、楽天のフィンテック事業の再編が最終合意に至ったことで、両行は戦略的な資本業務提携に踏み切った。

楽天、銀行・カード・証券を一体化

楽天グループのフィンテック事業の再編により、楽天銀行は、楽天カードと楽天証券ホールディングスを子会社化する。

楽天インシュアランスホールディングスと楽天ウォレットは今回の再編の対象外になっているが、今後楽天グループの100%子会社になる予定。また、楽天カードの子会社である楽天ペイメントとその傘下の楽天Edyも、株式譲渡によって楽天グループの子会社になる予定。

楽天グループは、今回の再編で、銀行を頂点とするカード、証券事業が1つのグループになり、事業規模も拡大した「総合フィンテック企業」を目指すとしている。

みずほの法人基盤を楽天銀行が活用

みずほ銀行と(再編後の)楽天銀行の戦略的な提携では、みずほ銀行が組成したコーポレート貸出、プロジェクトファイナンス、ファンド投資など、規模の大きい債権を楽天銀行が取得できるようにして、両行の運用リスクの低減や幅の拡大を図る。楽天銀行の資産購入にあたっての審査やリスク管理では、みずほ銀行によるサポートも検討する。

小規模法人や個人事業主向けの決済・運転資金ニーズに対しては、みずほ銀行が開拓し保有している債権を流動化した上で、楽天銀行がそれを取得できるようにする。みずほ銀行の資金効率化やリスク分散、ネット銀行である楽天銀行の運用資産の多様化を図る。また、協業による効率的な運営体制を目指し、まずは住宅ローン事業で効率化に向けた協業も行なう方針。

このほか、災害発生時などの非常時に、楽天銀行メインセンターが機能しなくなり、提携ATMからの現金引出しなどを含めて預金者への払い戻しができなくなった場合に備え、楽天銀行が「窓口での臨時現金払出しの業務」をみずほ銀行に委託することを検討している。