ニュース

JR東日本、新幹線に日本初の地震左右動ダンパ E3・E6系などに導入

試験時の様子(鉄道総合技術研究所)

JR東日本は2027年秋から、地震による脱線リスクを低減する新たな装置「地震対策左右動ダンパ」を順次新幹線に搭載し、E5系、E6系、E7系、E8系で2032年度までに導入する。車両改造費やメンテナンス設備整備費を含む工事費は約100億円。

同ダンパは、地震発生時の左右方向の揺れに対して車体の振動を抑制し、脱線・逸脱リスクを最大約5割低減できる装置。従来の左右動ダンパは乗り心地向上を目的としていたが、新型は脱線リスク低減を新たな機能として備える。地震動が車体に伝わる過程で振動を吸収し、車輪が持ち上がるのを防ぐ。

開発は2008年から鉄道総合技術研究所の協力のもと進められ、ALFA-Xや既存車両での検証を経て完成した。2022年の福島県沖地震相当の地震動に対しても、脱線・逸脱の抑制効果を確認している。新ダンパは大きな振動にも対応できる構造とし、通常時は従来型と同等の乗り心地向上機能を維持する。取り付けに際して台車や車両の大幅な構造変更は不要。

地震対策左右動ダンパのはたらき

JR東日本は、2004年の新潟県中越地震での新幹線脱線事故を契機に、設備耐震補強や列車緊急停止対策、線路逸脱防止策などを進めてきた。同ダンパ導入により、地震発生時の安全性をさらに高め、乗客が安心して利用できる新幹線の実現を目指す。