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「メルカリスタジアム」誕生 7月からカシマスタジアム新名称

左から茨城県 大井川和彦知事、メルカリ 執行役 SVP of Japan Region 山本真人氏、鹿島アントラーズ・エフ・シー 小泉文明社長

Jリーグ「鹿島アントラーズ」のホーム「茨城県立カシマサッカースタジアム」が7月1日から新愛称「メルカリスタジアム」となる。茨城県と鹿島アントラーズ・エフ・シー、メルカリの3者がネーミングライツに関する契約を締結した。契約金額は年間1.5億円で3年契約。

メルカリは、2019年から鹿島アントラーズの親会社となっており、これまでもアントラーズと鹿行地域(鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市)の経済活性化に取り組んできた。今回のネーミングライツ取得により、鹿島アントラーズとともに地域社会へのコミットメントを高めていくという。

7月1日からの新愛称「メルカリスタジアム」は、Jリーグ、YBCルヴァンカップなど、鹿島アントラーズ主催の試合とイベント開催時などで使われる。英語表記「Mercari Stadium」で略称は「メルスタ」。契約金額は年間1.5億円で3年契約となる(2025年7月1日〜2028年6月30日)。なお、1.5億は県とメルカリの折半(ほぼ半分ずつ)となる。

茨城県の大井川知事は、「1.5億円という評価は、東京・大阪など大都市圏のスタジアムに匹敵する。高く評価していただいた」と言及。県では、ネーミングライツ収入をスタジアムの維持管理費用に充てていく。

茨城県の大井川知事

新名称は、「メルカリ」の名前をシンプルに活用し、覚えやすく、呼びやすい愛称にする。また、メルカリが鹿島アントラーズと地域社会に対して一層深くコミットしていくという決意を込めたという。なお、スタジアムの正式名称は今後も「茨城県立カシマサッカースタジアム」となる。

メルカードラウンジ開設 ハロでフードデリバリー

メルカリスタジアムの開始にあわせて、スタジアム内や「メルカリ」アプリで、共同の施策を実施。メルカリグループがミッションに掲げる「あらゆる価値の循環」を体験できる仕組みを構築していく。

具体的には、スタジアムにおいて、スキマバイトサービス「メルカリ ハロ」を活用したフードデリバリーを7月に開始。スタジアムグルメを座席のQRコード経由で注文すると、列に並ぶことなく、自分の席で楽しめるようになる。注文可能な時間は、試合開始2時間前から後半30分まで。募集対象となる試合は、Jリーグ主催の鹿島アントラーズホームゲーム。

また、試合前の時間を快適に過ごせる「メルカードラウンジ」を開設する。

7月下旬から、カシマスポーツセンター1階に、メルカリのクレジットカード「メルカード」「メルカード ゴールド」ユーザー向けの「メルカードラウンジ」を開設。当日の天候や気温に関わらず、試合開始までの時間を屋内の空間で快適に過ごせるようにする。

座席数は50席で、メルカード1枚につき1枚まで無料。子供の同伴は無料となる。試合開始3時間前〜前半キックオフ時刻まで。アルコールを含むドリンクサービスも用意される。

メルカリアプリと連動した「鹿島アントラーズ応援キャンペーン」も順次実施予定。また、7月下旬以降のホームゲームから、メルカリスタジアムの大型映像ビジョンで、鹿島アントラーズの選手を起用したオリジナルCMを上映する。「あらゆる価値の循環」を体験できる場所として、フリーマーケットなども開催予定。

メルカリスタジアム(茨城県立カシマサッカースタジアム)の所在地は、茨城県鹿嶋市神向寺後山26-2。収容人数は39,095人。スタジアム指定管理者は鹿島アントラーズ・エフ・シー。

サッカー専用スタジアムとして1993年3月に竣工、アントラーズのJリーグ参加とともに20のタイトルを獲得してきた。一方で、竣工から30年以上が経ち、老朽化が進んでいるほか、ワールドカップでの増築による複雑化などの課題もあり、スタジアムの維持に困難が伴うようになってきた。そのため茨城県は、施設のネーミングライツの募集による資金獲得を開始し、今回メルカリが選定された形となる。