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年末の大掃除に! 今日から実践できる片づけテクニック

年末が近づくと「スッキリさせたい」「大掃除の前に断捨離しなくちゃ」と思いながらも、気づけば12月もあとわずか……。そんなご家庭はありませんか?

リビングは定期的に片付けていても、自分の部屋や収納の中には“とりあえず置き”のモノがそのまま。仕事が忙しかったり、小さなお子さんがいたりすると、まとまった片付け時間が取れず、なおさら進みにくいものです。

「やりたいのに進まない」自分を責める必要はありません。それは怠けているのではなく、“理由があるだけ”。理由を知り、行動を小さく変えるだけで、確実に前へ進めます。大掃除(=汚れ落とし)に取りかかる前に必ず行ないたい 「整理=モノの要・不要を選ぶこと」 について、気持ちの整え方と今日からできる実践テクニックをわかりやすく紹介します。

まず知っておきたい「散らかりのデメリット」

見えないストレスが増える

散らかっていること自体が悪いわけではありません。しかし、“なんとなくモヤモヤする”“片付けなくちゃと頭の片隅にある”状態は、意外と心の負担になります。人は視界に入るモノの情報を常に処理しているため、モノが多いほど脳が疲れ、集中力や判断力が落ち、片付けのハードルがさらに上がっていきます。

モノが多いと集中力や判断力が落ち、片付けのハードルがさらに上がります

探しもの時間が増える

「探しもの」に費やす時間は1日あたり5~10分といわれています。積み重なれば、年間で30時間以上! 大きなロスにつながります。

家事効率が落ちる

掃除をしようとしても、まず片付けないと掃除できない……。この「ワンクッション」が面倒になり、行動が先延ばしに。

子どもの習慣にも影響

親が片付けに追われる姿を見ると、子どもは「片付け=大変」というイメージを持ちやすくなります。

気分転換の買い物が増え、さらにモノが増える

家の中では、なんとなく落ち着かず休日は外出。出先では買い物が増え、結果として家のモノがさらに増える悪循環へ。

なぜ片付けが進まないのか? 挫折してしまう“本当の理由”


    1.作業時間がまとまって取れない
    2.リビング優先で、自分の部屋が物置状態
    3.“捨てる判断”が疲れる
    4.家族を巻き込む気力がない(自分でやった方が早い)
    5.大掃除=短期間でやるもの、と思っている

この中に、当てはまるものはありましたか?

片付けのプロでも、現場で1日3~6時間の作業時間を数回繰り返します。ただ、一般のご家庭で毎日忙しく過ごしていると時間が取れないのは当然です。

また、日頃の意思決定(仕事・育児・家事)が多いほど、片付けへのエネルギーは残っていません。さらに、年末大掃除(汚れ落とし)を同時に行なうと、誰でも挫折しやすくなります。

多くの人がつまずく本当の理由は、「完璧にやろう」としてしまうこと。この考えでは、条件が整わないと動けなくなるのは自然な反応です。

完璧を目指さなくてOK

無理なく成功するコツ

「今年全部やる」を手放す

この年末にスタートだけできれば100点。片付けはプロでも数日かかるもので、忙しい年末に全て終わらせようとするのは無理があります。スタートを切るだけで、確実に前に進んでいるのです。

家族を巻き込み効率UP! コツは「声を聴く」から始める

いきなり捨てたり動かしたりする前に、家族の意見を聞くことが重要! 質問はたった3つでOK。

・どこが使いにくい?
・何に困っている?
・どうしたら使いやすくなると思う?

否定せずに聴くだけで、家族は「自分の意見が反映される」と感じ、協力的になります。

“捨てるもの”ではなく、“使いたいもの”を選び取る

「捨てるモノ」ではなく「使うモノを選ぶ」。この視点に変えると判断が軽くなります。すぐに捨てる必要もないですし、ゴミ袋の数で達成感を得ることが、目的ではありません。

今日からできる! 実践アクション

10分タイマー片付け

タイマーを10分だけセットして、その時間だけ集中! 子どもと一緒に「よーいスタート!」と遊び感覚で行なうのも効果的。

10分タイマーでその時間だけ集中するのも効果的です

“平面”に出ているものから整理

テーブル、床、カウンター、ソファ、ベッドの上など、平面に乗っているモノから整理しましょう。「ここで使うモノだけを残す」と部屋の景色が変わります。

収納の整理は、小さな範囲から。

「引き出し1段」「バッグの中」「洗面台下の1カ所」など、範囲を絞ることがポイント。成功体験が次の行動を後押しします。

堂々と“迷いボックス”を使う。迷ったら即ボックスへ

今すぐ決めなくてOKの「迷いBOX」を、いつでも目に付く部屋の隅に置いておきましょう。時間の経過とともに「使っていない」ことがわかれば、手放しへ。

使う・捨てるの究極の選択は、しなくても良いのです。

「収納を整える」のは最後

最初から収納グッズを買うのではなく、 残った量に合わせて仕組みを作る のが正解。モノが適正な量になれば収納テクニックがそれほど重要でないことがわかります。

収納グッズは片付けてから

完璧を目指さず「まずはスタート」

大掃除は「汚れ落とし」。その前に、まずは「整理=要不要の選択」をしましょう。年末に全部片付けなくてもOK。

“スタートを切る”だけで十分価値があります。「小さく・短く・わける」から始めましょう。完璧を目指さず、今日の10分が未来のスッキリにつながります。

丸 マイ

整理収納アドバイザー、クリンネスト(お掃除スペシャリスト)講師。個人宅の整理収納サービス「mawaru暮らし」主宰。片づけ苦手主婦だった自身の経験から、楽に片づく収納提案を行なっている。ほかにも、子供からシニアまで幅広い層へ片づけや掃除の楽しさを伝える講師としても活動中。