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「Claude 4」登場 コーディングや推論能力を大幅に強化
2025年5月23日 10:27
Anthropicは22日、大規模言語モデル(LLM)「Claude」の次世代バージョン「Claude Opus 4」と「Claude Sonnet 4」を発表した。コーディング、推論、AIエージェントの分野の性能を大幅に向上しており、すでにWeb版の「Claude」など各サービスから利用可能になっている。
コーディングと複雑な問題解決に優れた最上位モデルの「Claude Opus 4」と、高いコーディング能力とパフォーマンスと効率を両立する「Claude Sonnet 4」を展開。いずれも、即時応答と深い推論の2つのモードを切り替えできるハイブリッドモデルとなっている。Opus 4は、Claude Pro/Max/Teamで利用可能。Sonnet 4は無料ユーザーでも利用できる。
Claude Opus 4は、「世界最高のコーディングモデル」としており、SWE-benchで72.5%とTerminal-benchで43.2%と各ベンチマークでトップを記録。OpenAIのo3やCodex-1、GoogleのGemini 2.5 Proなどを上回っているとする。また、数時間にわたる連続作業が可能で、AIエージェントとして活用できる範囲を大幅に拡大している。
Claude Sonnet 4は、Sonnet 3.7の機能を大幅に改善し、SWE-benchで72.7%となるなど、コーディングにおいて優れている。
Opus 4/Sonnet 4は、ツールの使用による拡張思考、並列ツール実行、メモリの改善のほか、モデルが作業を完了するためにショートカットを使う行為を削減。メモリ機能も改善し、ローカルファイルへのアクセス権限を付与すると、Opus 4は情報を保存するためのメモリファイルを作成、維持することで、エージェントタスクにおける長期的なタスク認識や、一貫性、パフォーマンスが向上できるという。例えば、Opus 4はポケモンをプレイ中に「ナビゲーションガイド」を作成する能力があるという。
また、コーディングツールの「Claude Code」が正式版となり、Visual Studio CodeやJetBrainsなどに直接統合可能となった。
各モデルはAnthropic API、Amazon Bedrock、Google CloudのVertex AIでも利用可能で、料金はこれまでのOpusとSonnetモデルと同一。Opus 4は15/75ドル(入力/出力あたり100万トークン)、Sonnet 4は3/15ドル(同)。