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JR東の運賃が3月に値上げ 安かった「山手線内」が廃止
2026年1月3日 09:30
JR東日本が、3月14日に運賃改定を実施します。他にも3月に運賃を改定する鉄道会社はありますが、利用者数、影響範囲の面でJR東日本の値上げは大きく、かつ注釈付きではありますが1987年の国鉄民営化以来「会社発足時の水準を維持」してきた運賃の改定でもあります。3月14日以降、運賃はどのように変わるのかを予習し、心の準備をしておきましょう。
本題に入る前に「会社発足時の水準を維持」についてですが、1987年4月に国鉄分割民営化が実施され、JR東日本(東日本旅客鉄道株式会社)が発足しました。JR東日本は「修繕費などのコスト増や設備投資の増については、生産性の向上や財務体質の改善等の経営努力で吸収することにより、運賃水準は消費税率の引き上げや鉄道駅バリアフリー料金の導入等を除いて、会社発足時の水準を維持してまいりました」としています。
しかし、昨今の物価高騰、人手不足や人件費上昇に加え、新しい技術の導入・開発や鉄道の安全性・健全性の維持に向けた労力と費用を必要とする状況であることから、運賃改定を実施するということです。
他のエリアより安価だった「電車特定区間・山手線内」廃止
今回、全エリアの運賃が改定となり、全体の改定率は7.1%です。特急料金やグリーン料金の改定は行なわれません。また、運賃区分「幹線」「地方交通線」の通学定期運賃は据置きとなります。
JR東日本が改定のポイントの1つとして挙げているのが「『電車特定区間・山手線内』の運賃区分を『幹線』に統合」です。
電車特定区間・山手線内の運賃は、国鉄時代の運行形態や、他の鉄道事業者との競合状況を踏まえて設定されたもので、割安な運賃が設定されていました。当時の運賃水準のまま約40年が経過しており、その間に他の鉄道事業者の運賃改定もあり、現在は運賃区分を分けて設定した意味合いが薄れているとしています。
加えて、これらのエリアにおいては安全性等の向上のための設備投資を重点的に実施していることもあり、今後も継続して設備投資が必要なエリアであることから見直しが行なわれ、「幹線」という区分に統合されることとなりました。そのため、電車特定区間・山手線内の運賃改定幅は他よりも大きくなります。
そのほか、「山手線内均一定期券」は、幹線への統合や利用状況を鑑み、販売終了となります。
また、電車特定区間・山手線内と同様の理由で通常の運賃よりも安価に設定されていた「特定区間(東京地区)」も、一部区間を除き廃止となり、幹線の運賃が適用されます。引き続き設定する特定区間についても運賃改定があります。
JR東日本とJR東海が重なる東京~熱海の取扱いが変わる
JR他社にまたがっての利用に関しては、通算加算方式を導入。全区間の距離による運賃「基準額」と、JR東日本およびJR北海道・JR四国・JR九州の乗車区間分の「加算額」を合計した額になります。
そのほか、東京~熱海間の取扱いが変更されます。同区間では従来、JR東海が運営する東海道新幹線とJR東日本が運営する東海道本線(在来線)を同一の線路として運賃計算を行なっていました。JR東日本の運賃改定により東海道本線(在来線)の運賃が変更となるため、運賃改定後は異なる線路として運賃計算を行なうようになります。
乗車券については東海道新幹線経由と東海道本線(在来線)経由の場合を区別して販売。利用する区間・経路によっては運賃計算経路が変更となる場合があります。










