ニュース

ヤマトとホンダ、交換式バッテリー軽EVの集配業務実証

実証で使用するMEV-VAN Conceptテスト車両

ヤマト運輸とホンダは、交換式バッテリーを用いた軽EVの集配業務における実証を11月に開始する。実証には、ホンダの軽EV「MEV-VAN Concept」を使用する。

両社は6月から、ホンダが2024年春に発売を予定している新型軽商用EV「N-VAN e:」を用いた集配業務における実用性を検証するなど実証を進めてきた。

一方、EVを導入するうえでは、充電による待機時間や夜間の一斉充電による電力使用ピークの偏りなどの課題があることから、交換式バッテリーの有用性を検証する。

今回の実証で使用するMEV-VAN Conceptは、交換式バッテリーであるモバイルパワーパック8本を搭載した電動パワーユニットで走行する、軽EVのコンセプトモデル。日中に太陽光で発電した再エネ電力を充電した交換式バッテリーを使用することで、充電による待機時間の削減や電力使用ピークの緩和など、より効率的なエネルギーマネジメントの実現を図る。

交換式バッテリーを搭載した車内
実証で使用する交換式バッテリー「Mobile Power Pack e:」

車両台数は1台で、順次複数台での実証を予定。実施場所は群馬県内。

実証内容は、集配業務における実用性や車両性能、太陽光発電による再エネ電力の有効活用、交換式バッテリー運用における各種基礎データの取得・検証の3つ。

実用性や車両性能については、バッテリーレイアウトを含む集配業務における車両の使い勝手や、航続可能距離などバッテリー交換作業と現場オペレーションの両立性を検証する。また、登坂時や積載量の多い場合など、集配業務におけるさまざまな条件下で必要とされる動力性能を検証する。

各種基礎データについては、集配業務を通じたバッテリーの耐久性を検証。日々の集配業務における車速、アクセルやブレーキなどドライバーの運転操作や、空調による電力消費量、走行後の充電量や充電時間帯などの各種基礎データを取得する。また、複数のEV運用を想定した充電オペレーションとエネルギーマネジメントの実現性を検証する。

MEV-VAN Conceptは、東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2023」のホンダブースで展示される。