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ホンダとヤマト、新軽商用EVで配達業務の実用性検証

ホンダとヤマト運輸は、ホンダが2024年春に発売を予定している新型軽商用EVを使用した集配業務の実用性についての検証を6月1日から8月31日まで実施する。

3台の新型軽商用EVを使い、環境負荷軽減効果の検証に加え、集配業務における実用性や車両性能を検証。車両の使い勝手や、航続可能距離など、EVならではの実用性の検証や、ドアの開閉、乗り降りが多い集配業務を通じた車両の耐久性の検証などを行なう。

さまざまな特徴を持つエリアでの車両性能も検証し、配送荷物が多く乗り降りの機会が多い東京23区エリア、1度の配送における走行距離が比較的長い栃木エリア、坂が多くアップダウンのある兵庫エリアで検証を行なう。

充電オペレーションを含むエネルギーマネジメントに関する各種基礎データも取得。日々の集配業務における車速、アクセルやブレーキなどドライバーの運転操作や、空調による電力消費量、走行後の充電量や充電時間帯などの各種基礎データ、複数台のEV運用を想定した充電オペレーションとエネルギーマネジメントの検証も行なう。これらにより、より実用性の高いEVの運用に役立てる。

新型軽商用EVは、軽商用バン「N-VAN」がベースで、大容量かつ、助手席からリアまでフラットとなる荷室空間が特長。これを活かし、ヤマト運輸が導入を進めている小型モバイル冷凍機「D-mobico」を荷室に2台搭載。冷蔵・冷凍品の配送にも対応する。「D-mobico」は、モバイルバッテリーで駆動し、ドライアイスを使用しないため、より環境に配慮した配送を実現する。

今回の検証とは別に、冬季の集配業務を想定した、外気温が氷点下になる寒冷地での充電・走行テストなど、さまざまな環境での検証も実施。商用EVとしてより実用性の高い軽商用EVの開発・普及を目指す。

N-VANをベースとした新型軽商用EVは、航続距離200kmを目標として開発され、価格はガソリン車と同等の100万円台からを目標としている。