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国内初認可の"レベル4"自動運転車 運転手が不要に

経済産業省と国土交通省は3月30日、運転者を必要としない、レベル4自動運転の機能を搭載した車両を国内で初めて認可した。

両省はこれまで共同で、「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」を推進し、自動運転移動サービスの実証実験を行なってきた。RoAD to the L4では、「遠隔監視のみ(レベル4)で自動運転サービスの実現に向けた取組(テーマ1)」を、産総研と民間事業者(ソリトンシステムズ、三菱電機、ヤマハ発動機)で組織されたコンソーシアムに委託し、福井県永平寺町で遠隔型自動運転システムを使った自動運転車の技術・サービスの実証実験を推進。使用する車両について、レベル4自動運行装置としての申請を産総研が国土交通省中部運輸局に行ない、国内で初めて認可された。

今後は、4月1日施行された改正道路交通法に基づき、レベル4での技術・サービス実証実験を実施していく。これにより、車内にも遠隔地にも運転者が不在となり、運転の負担が無くなる。

具体的には、これまでは緊急時等に運転を引き継ぐことができる運転者の配置が必要だったが、今後は、自動運行装置が自動運転車両の周囲の状況を判断し、発進・停止等の運転作業や、緊急時等の自動停止等を実施するため、運転者の配置が不要になる。

なお、認可を受けた自動運行装置は、車両が電磁誘導線上にあること、悪天候等でないことなど、国土交通省が付与した特定条件(走行環境条件)の範囲内で自動運行を行なうもので、最大速度12km/hで走行する。