東急電鉄、首都圏初のクレカタッチ決済導入 '23年夏から

東急電鉄は、首都圏鉄道で初となる「クレジットカードのタッチ決済」を活用した乗車券サービスの実証実験を2023年夏から開始する。QRコード実証実験もあわせて行ない、沿線のリアル体験を相互につなぐ乗車券サービスを検証する。

東急電鉄、東急、三井住友カード、日本信号、QUADRACが協力し、'23年夏から東急線でVisaをはじめとする「クレジットカードのタッチ決済」と「QRコード」を活用した企画乗車券の発売や改札機の入出場に関する実証実験を開始。タッチ決済を活用した乗車券サービスの実証実験は、首都圏の鉄道事業者で初で、'23年夏に田園都市線を中心に一部先行駅で開始し、'24年春に東急線全駅を対象に実施する。

東急東横線(イメージ)

タッチ決済は、Visa以外のブランドのクレジットカードも対象とする予定で、クレジットカード以外のデビットカードやプリペイドカードも利用可能。改札機の通過などのサービス構築には、三井住友カードの公共交通向けソリューション「stera transit」を導入する。この実証実験ではタッチ決済対応カードを使用した後払いのほか、地域やグループの商業施設などと連携した、シームレスでお得なサービスも検討していく。

QRコードによる乗車では、乗車券販売サイトで企画乗車券を事前に購入しスマートフォンに表示されたQRコードを、入出場時に改札機の読取部へかざすして改札を通過できるようになる。乗車券販売サイトは、東急のDX特別組織「Urban Hacks」が構築する。

東急電鉄では、交通系ICカードを主軸とながら、世界の主要国で普及しているクレジットカードのタッチ決済やQRコードを活用した乗車券サービスを検証。沿線の利用者だけでなく、今後回復が期待されるインバウンドの訪日外国人を含む東急線沿線の来街者に、使い慣れたクレジットカードや、企画乗車券を購入しやすくシームレスに利用できるQRコードなどを展開していく。