東急田園都市線、8月30日から「タッチ」乗車開始 来春に東急全駅へ

クレジットカードのタッチ機能とQRコードに対応した改札機

東急電鉄は、8月30日から「クレジットカードのタッチ機能」と「QRコード」を活用した乗車サービスの実証実験を田園都市線全駅で開始する。2024年春までに、一部駅を除く東急線全駅への対象改札機の設置を予定している。

実証実験は、東急線沿線の居住者や来街者に対し、スピード感をもって多様な乗車サービスを提供する目的。スマートフォン1つで場所を選ばず、さまざまな乗車券を購入し、使い慣れたクレジットカードのタッチ機能やQRコードで乗車できる環境を構築する。

ただし、乗車のためにはタッチ機能対応クレジットカードだけでなく、事前のチケット購入が必要になる。乗車券は「田園都市線・世田谷線 ワンデーパス」(680円)などが用意される。

Q SKIPで事前にチケットの購入が必要

乗車券の購入は、30日にオープンするデジタルチケットサービス「Q SKIP」の販売サイト上でクレジットカードを使用し、乗車前に行なう。入出場時は、「タッチ機能に対応したクレジットカード」もしくは「スマートフォンに表示されるQRコード」を対象改札機の読取部にかざすことで、券売機や窓口を利用できる。

タッチ決済対応クレジットカードでの乗車

QRコードでの乗車

カードの決済対象ブランドは、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Dinners Club、Discover。ただし、Mastercardの場合、タッチ対応したクレジットカードでの乗車はできない。タッチ対応クレジットカードによる改札機の通過サービスは、三井住友カードの公共交通向けソリューション「stera transit」を採用している。

初回利用時にQ SKIPの会員登録が必要。Q SKIPにおいては「田園都市線・世田谷線 ワンデーパス」(680円)や「田園都市線・世田谷線・東急バス ワンデーパス」(1,000円)、世田谷線一日乗り放題の「世田谷線散策きっぷ」(380円)などの企画乗車券を発売する。

以降もQ SKIPでは、東急線を便利に利用するため、東急グループの商業施設と連携した商品など、順次サービスを拡大。2024年春には有料座席指定サービス「Q SEAT」の座席指定券販売も予定している。

タッチ乗車は、8月30日から田園都市線各駅で導入し、2023年冬に東横線・目黒線・大井町線・池上線・東急多摩川線の各駅と、東急新横浜線 新綱島駅で導入。2024年春にはこどもの国線各駅、2024年度内に東急新横浜線 新横浜駅に導入する。

また、世田谷線は2024年春に、車両もしくは改札窓口に、クレジットカードのタッチ機能とQRコードに対応した読取機器を設置する。