ニュース

ローソン、“厨房”活かしゴーストレストラン強化。'25年1000店舗

ローソンは、「ゴーストレストラン」事業を強化し、2023年2月を目処に関東で100店舗まで拡大する。2021年11月から「ローソン飯田橋三丁目店」で実証実験を行なっていたが、3月29日には江北六丁目店(東京都足立区)、小石川一丁目店(東京都文京区)、舞浜店(千葉県浦安市)に拡大するほか、4月以降も店舗を増やしていく。

「ゴーストレストラン」は、デリバリー専用に開発した商品を、店内の厨房で調理して届ける仕組み。飲食スペースは必要なく、アプリなどで注文を受けた商品のデリバリーを中心に“飲食店”を展開できる。ローソンにおいては、Uber Eatsなどのアプリから注文する。飯田橋三丁目店の場合、店舗名「NY飯!チキンオーバーライス飯田橋三丁目店」として展開し、チキンオーバーライス「NY飯!スタンダード」(1,290円/配送料別)などのメニューを用意している。

ローソンは、Uber EatsやWolt、DoorDash、出前館など、積極的にデリバリーに対応してきたが、「コアな食事需要」には応えられていなかったという。一方、他のコンビニにないローソンならではの強みとして、店内の厨房で調理する「まちかど厨房」を約8,000店舗で展開しており、この活用の余力があるとする。そこでデリバリー対応と店内厨房という特徴を組み合わせ、ゴーストレストランを強化していく。

ローソンのデリバリーでは、ファーストフードやアルコール、日用品などが人気となっているが、こうした便利さに「できたてのおいしい食事」という付加価値を追加する狙い。実際、飯田橋三丁目店では、厨房独自メニューだけでなく、「からあげくん」などのローソンメニューも併売開始したところ好評で、客単価は約2,000円と比較的高くなっているという。

今後は、デリバリー向けの店舗(ブランド)も拡充し、スンドゥブ専門店「ピギョル」を25日からスタートし、4月には、「TOKYOMABO」「ルーローハン」「グレートチキンパワーズ」といったブランドを展開する。1店舗で複数ブランドを展開できるのもゴーストレストランの特徴で、メニューについては、メニュー開発協力会社と提携して検討を進めていく。

ピギョル
ルーローハン
グレートチキンパワーズ

売上目標は1ブランドあたり3~10万円/日で、ブランドも20程度まで拡大予定。どのブランドをどの店舗で展開するかは、店舗とローソンで協議して決めていく。今回3店舗拡大することで、山手線の外や郊外での需要の違いなどを把握、エリア特性にあった出店展開などの検討を進める。

今後は、8月末を目処に1都3県で20店舗を展開。さらに2023年2月末には関東圏で100店舗、2025年度には関東圏以外も含めて1,000店舗への拡大を目指す。