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マンション下に毎日違う店が出店。移動販売プラットフォーム「MIKKE!」

三井不動産グループで新規事業の開発・推進を担うShareTomorrowは、11月より開始したシェアリング商業プラットフォーム「MIKKE!」について、メディア向け説明会を実施した。

MIKKE!は、出店者が「出店する場所」「移動販売車」「顧客基盤」をシェアする商業プラットフォーム。消費者が店に足を運ぶ必要がある固定店舗とも、リアルな体験ができないECとも異なる、新たな販売チャネルになることを目指す。

販売のために使用する車両や決済用の端末はShareTomorrow側で用意するなど、出店者にとってはスタッフと商品さえあれば、投資をほとんどせずに出店できる環境を整えている。

販売車両
決済用の端末

移動販売というとキッチンカーを思い浮かべるかもしれないが、どちらかというとポップアップストアに近い。ショッピングセンターや駅構内などで展開されるポップアップストアとの大きな違いは、車両を使った販売のため、移動できる点。毎日異なる場所で出店できるほか、朝はA地点、昼はB地点、夜は再びA地点と、時間ごとに場所を変えることも可能となっている。

出店場所は三井不動産が開発・運営するオフィスや住宅などの未活用スペース。湾岸地区のマンション12区画、駐車場2区画、オフィスビル2区画、公園4区画において、16店舗がキャラバン営業を開始している。

消費者にとっては、出店者が日々入れ替わるので、出かけることなく住んでいるマンションの下など身近な場所で、様々な店や商品に出会い、体験できる。カラーバリエーションのある商品を消費者が一度家に持ち帰り、自宅で色を確認した後に戻ってきて気に入った色を購入した人がいたという、今までになかった購入体験の例も紹介された。

参加テナントが取り扱う商品は、食品や生活雑貨、衣料品など幅広く、ファッションサブスクサービスを展開するエアークローゼットや、ブランド買取のブランディアといった企業も参加している。

MIKKE!では、想定している出店者として「湾岸エリアに拠点店舗がない事業者」、「Web系など実店舗を持たない事業者」のほか、「マーケティング・広告宣伝目的のメーカー」を挙げている。

これについてShareTomorrow 代表取締役 須永尚氏は、物販だけではなく、マーケティングを行なう場としても活用できるプラットフォームであると話す。その代表的な例が、エアークローゼットやブランディアとなる。

ShareTomorrow 代表取締役 須永尚氏

また、半年や1年といった長いスパンで出店を続ける必要はなく、1週間だけ契約し、短期間のダイレクトなマーケティングを行なうことも可能。須永氏によれば、「自分で野菜を作っている農家が、3日間だけ売るということもできる」という。実際出店者に聞いたところ、出店できる時期は参加するが、出店できない時期もあるため、連続的ではなく断続的に出店するという企業もあった。

車両は大、中、小の3サイズが用意されており、車両の色を選ぶこともできる。

豊洲公園で実施されているMIKKE!出店者が集まるイベント「MIKKE!クリスマスマーケット」の様子。期間は12月16日から20日まで

出店者には、実店舗を構えながらポップアップストアやイベントへの出店も積極的に行なっている事業者もあれば、自社で物販を行なうのは初めてという事業者もある。

初の物販を行なう出店者の1つ「Ladakh.」は、販売代行や短期イベント委託、ネットショップ運営などの事業展開をしている企業。MIKKE!をきっかけに、アンテナショップ展開という新しい試みに取り組んでいるという。

Ladakh.の出店車両
タレント・出川哲郎さんの実家である蔦金商店の海苔も取り扱っていた

MIKKE!では2022年春までに60区画・60店舗以上の稼働を予定しており、以降東京都内を中心に順次拡大する計画。また、売上実績と連携した顧客データを蓄積し、顧客とのコミュニケーションの仕組みを構築。ShareTomorrow独自のデータベースによる、場所・時間帯に応じた最適な出店計画を可能とする環境作りを目指す。