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10分で届ける宅配専門スーパー「OniGO」。“ダークストア”専業で目黒に1号店

「OniGO」1号店

OniGOは、10分で届くとうたう宅配専門スーパー「OniGO」の1号店を東京・目黒にオープンした。当初は学芸大学エリアが対象で、宅配料金は300円。

「OniGO」はスマートフォンアプリから注文できるネットスーパー。最大の特徴は、配達エリアを絞り込み、注文から「10分以内で配達する」点。店舗は年中無休で、営業時間は10時~22時。店員は安全で無理のない基幹ルートをあらかじめ選定、電動アシスト自転車を使い配達する。

宅配専門のため店舗内は倉庫のように商品が並ぶ。左はピックアップ専門の店員
電動アシスト自転車で配達

1号店の所在地は東京都目黒区鷹番1-1-20。店舗での販売はなく、宅配専門で稼働する。

オープン時点で700点の商品を取り扱い、8月中に1,000点に拡大、今後も拡大を図る。生鮮品からお菓子、冷凍食品、ドリンク、洗剤、日用品など幅広く取り扱う。今後の免許取得により酒類・薬類も販売する見込み。店舗のある地元の米屋から仕入れる米や、ミシュランシェフが手掛ける低糖質・冷凍弁当など、個性的な食品もラインナップする。

思いついて注文してから10分で届くというサービスから、1週間分をまとめて購入するのではなく、少量をその都度注文するといった利用を想定。子育て中の家庭が主なターゲットで、比較的所得が高い、坂道が少ない、などの条件から、第1号店には学芸大学エリアが選ばれた。

1年で100店舗を計画

OniGoは即配を主眼にしたネットスーパー専業のスタートアップ企業。ネットの宅配専門として稼働する「ダークストア」と呼ばれる店舗形態は、コロナ禍により欧米で増加、OniGOは日本初のダークストア専業スタートアップを標榜する。

出店計画は、10分で届けるというサービスから、1店舗のカバー範囲は半径1~2kmに絞り込み、2021年中には学芸大学の近隣に25店舗、今後1年間では合計100店舗の出店を計画する。当面の展開エリアは1都3県。

自社開発力の高さも特徴で、店舗内で使用する商品ピックアップのシステム、在庫管理システム、配達員向けのシステム、ユーザーが利用するアプリなどをすべて自社で開発し、無駄のない統合された環境を構築した。こうした環境は、コンビニなど既存の店舗の運営を行ないながらネットの宅配にも対応するサービスなどに対して、効率や、人の働きやすさの面でも有利としている。また、例えば関西など、競合しないエリアの企業に対して、これらのシステムを提供することも可能としている。

資金面では、2021年6月の立ち上げとほぼ同時に、計画に必要な3億円を調達。この時、5億円以上の出資応募もあったものの、計画に対して多すぎるということで断ったという。次回の資金調達についても準備中としている。