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ミズノ史上最高の高反発ソール「MIZUNO ENERZY」搭載シューズ

WAVE DUEL NEO

ミズノは、長距離ランナー向けランニングシューズ「WAVE DUEL」シリーズのトップモデル「WAVE DUEL NEO(ウエーブデュエルネオ)」を、7月中旬から順次販売開始する。ラインアップは2モデルで、価格は19,000円と23,000円。ミズノが独自に開発した高反発ソール素材「MIZUNO ENERZY(ミズノエナジー)」を採用している。

ミズノはオンラインでの発表会を実施し、MIZUNO ENERZY開発やWAVE DUEL NEOの紹介、松岡修造氏等のゲストを招いてのトークセッションを行なった。

バットやゴルフクラブ研究の延長線上にあるMIZUNO ENERZY

MIZUNO ENERZYは、ミズノ史上最高の反発性を実現したという新素材。柔らかさによってためた接地時のエネルギーを、ロスを少なく反発させる素材を約2年かけて開発したという。

THE MIZUNO ENERZY

この素材を搭載したコンセプトモデル「THE MIZUNO ENERZY」を、ミズノ直営店、ミズノ公式オンラインショップなどにて、7月1日に限定発売する。販売数量は2,000足。価格は25,000円。

THE MIZUNO ENERZY

発表会の中で、ミズノ グローバル研究開発部 次長の佐藤夏樹氏が、MIZUNO ENERZYについて説明した。

ミズノ グローバル研究開発部 次長 佐藤夏樹氏

MIZUNO ENERZYは3タイプを展開するが、このうち最も柔らかさと反発性が高い「MIZUNO ENERZY CORE」を例に、「反発性の試験でもとにかくよく跳ねる。エネルギーロスが非常に小さいので、高く跳ね返るとともに、何回も跳ねるという点も従来の素材との違い」と解説。その上で、「シューズの素材というよりは、金属のばねに近い」と話した。

MIZUNO ENERZY COREと一般的なミッドソール材の反発性比較

MIZUNO ENERZY CORE以外には、軽量タイプの「MIZUNO ENERZY LITE」、標準的な「MIZUNO ENERZY」があり、新商品の「WAVE DUEL NEO」には、MIZUNO ENERZY LITEが採用されている。

MIZUNO ENERZYの開発について佐藤氏は、シューズだけの研究開発だけでは巡り合えなかった素材であり、多くのスポーツ用具を科学的な視点で研究開発をしてきた実績によるものと話す。中でも、野球用バットやゴルフクラブなど、遠くに飛ばす、強い球を打つという、反発性をテーマに追求する用具の研究が大きいという。

軟式野球バット「ビヨンドマックス」

MIZUNO ENERZYについても、人が地面に落下して衝突し、どう跳ね返るかを、用具を開発する視点から研究したとし、総合スポーツメーカーとしての設計ノウハウの幅の広さがあるからこそ到達したと述べた。

コンセプトモデルのTHE MIZUNO ENERZYは、MIZUNO ENERZYをソールの端から端まで使用。サイズは23.0cmから29.0cm。重さは約365g(27.0cm片方)。カラーはブラック×ブラック×レッドの1色のみ。

新素材のMIZUNO ENERZYは今後、陸上やバレーボール、卓球などの競技用シューズ、ランニングやウォーキング、スポーツスタイルシューズにも搭載予定としている。

ウエーブプレートとの組み合わせで反発性を向上した新シューズ

新製品のWAVE DUEL NEOは、走り方のフォームを変えずに、今まで以上に地面からの反発力が得られるシューズをテーマに開発したランニングシューズ。

ミッドソールに新素材のMIZUNO ENERZY LITEを採用するとともに、ミズノ独自の樹脂製プレート「ウエーブプレート」と組み合わせることにより、反発性の向上を実現しているという。

「走り方のフォームを変えずに」という点は、ソールの厚さをトップランナー向けの従来モデルと同等とすることで実現している。

ミズノ グローバルフットウエアプロダクト本部 企画部の鷲見将成氏は、WAVE DUEL NEOについて、「従来よりもリターンが高く、柔らかい」と説明。「最も軽いMIZUNO ENERZY LITEを採用しているので、快適な走り心地と反発性を実現している」と話すとともに「ウエーブプレートのしなりにより反発性を高める構造となっている」と解説した。

ミズノ グローバルフットウエアプロダクト本部 企画部 鷲見将成氏

ラインアップは、ハイカットモデルの「WAVE DUEL NEO」、ローカットモデルの「WAVE DUEL NEO Low」の2モデル。

WAVE DUEL NEO
WAVE DUEL NEO Low

アッパーの設計をハイカットにしたモデルは、ミズノのランニングシューズ史上初めて。ニット素材を採用することで、足全体を包み込むようなフィット感を実現したという。

また、かかと部を支えるカウンターパーツ(芯材)を入れずにフィット感を高められるため、ローカットモデルよりも約10g軽くなっている。重さはハイカットモデルが約185g(26.0cm片方)、ローカットモデルが約195g(26.0cm片方)。

アウトソールには、軽量でグリップ力を高める「G3ソール」を採用。地面を掴むような力強い蹴り出しをサポートするとしている。

共通で、サイズは24.5cmから28.5cm、ソールの厚さは前足部が14mm、かかと部が23mm、カラーはブルー×ホワイト×ピンクの1色のみ。価格はWAVE DUEL NEOが23,000円、WAVE DUEL NEO Lowが19,000円。

トークセッションでは、松岡修造氏、ラグビーの田中史朗選手、陸上の飯塚翔太選手がゲストとして登場。

(左から)松岡修造氏、田中史朗選手、飯塚翔太選手

飯塚選手の「最大の特徴である反発性のおかげで、疲れてきても足が上がり、また厚さがないので感覚を繊細に感じながら走れる」、田中選手の「どんなスポーツでも活かすことができると思うし、走ることを楽しく感じさせる」というコメントを、松岡氏が引き出した。

また、ミズノ 代表取締役社長 水野明人氏は、目標とする販売数について、「100万足以上は売りたい」と説明。「新型コロナの影響でスポーツができないこともあるかもしれないが、走ることはできる」とし、「ランニングシューズは市場性が高く、グローバルの市場でも成長余地があると考えている」と述べた。

ミズノ 代表取締役社長 水野明人氏