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フリーアドレス化で仕事道具はどうする? コクヨ社員のアイテム活用

コロナ禍によりテレワークが進む現在、オフィスそのものも縮小してフリーアドレス化する企業が増えています。そこで困るのが自分のデスクに置いていた仕事道具の数々。私物はロッカーで保管するといっても、紙袋やダンボールに詰めておくのはカッコ悪いし使いにくい。

そこで、文具メーカーとして、ビジネスツールの持ち運ぶためのアイテムも取り扱っているコクヨ社員はどのように仕事道具を効率よくまとめているのか、聞いてみました。

コクヨ ステーショナリー事業本部 プロモーション推進部 高原萌さん(左)と吉村茉莉さん(右)

デスクの「引き出し」を持ち運ぶという発想で収納ケースを開発

「社内の持ち運び用モバイルバッグとして『モ・バコ』『モ・バコ アップ』を用意していて、私は『モ・バコ』を使っています。フェルト生地を使ったインテリアにもなじみやすいデザインもいいですし、箱型なので収納棚にもぴったり収まります。内部にポケットやペンホルダーを備えていて、使い勝手もいいです」

そう話してくれたのは吉村さん。使い込まれた自身の「モ・バコ」で、その収納力を披露してくれました。

吉村さんが愛用するモ・バコ

PCのアダプターなども含めて資料やノートなどがビシっと収納されています。基準となるサイズがファイルボックスのため、棚やロッカーなどへもスッと収まります。ファイルボックスから着想を得ているので、そのフォルムもいわゆる「バッグ」の範疇の外にあるように感じます。

持ち手がフタになる
持ち運ぶときはこんな感じ

「商品開発では“デスクの『引き出し』をそのまま持ち出す”といったコンセプトからスタートするなど、視点が一般的なバッグとは異なるのではないかと思います。文具・オフィス家具の延長線上にラインアップを加えていくイメージです」

そう聞くと、ますますモバイルバッグというよりツールボックスに見えてきます。ただ単に運ぶだけのバッグではなく、仕事に特化したアイテムであることがわかります。

「ちなみに私は、モ・バコに肩掛けストラップを付けるためのパーツを自分で取り付けました。自社製品とはいえ、カスタマイズもしています(笑)」

そのようなニーズもあり、モ・バコのショルダータイプ「モ・バコ アップ」を展開。ドリンクホルダーなどの外ポケットが充実し、肩にかけられ移動しやすいので、会議などで頻繁に社内移動する人におすすめとのこと。ショルダーベルトは棚やロッカーから取り出すときの持ち手にもなります。社内ではこちらを使用している人も多いそうです。

ショルダータイプのモ・バコ アップ

文具やコード類もすっきりまとめて持ち運びやすく、使いやすく

モ・バコシリーズの次に紹介してくれたのは、フリーデスクの限られたスペースで、立てた状態で開けられるという小物収納アイテム「ハコビズ」と「スタンドツールポーチ」。先ほど紹介した吉村さんのモ・バコにも入っていました。ポーチのような文具などのツール用バッグインバッグです。

スタンドツールポーチ(左)とハコビズ(右)

「スタンド式なうえ、開口部が前に広がるので中が見やすく取り出しやすいのが特徴です。ハコビズは、5.5インチまでのスマートフォンが立てかけられる点が気に入っています。スタンドツールポーチは新ブランド『THIRD FIELDシリーズ』の商品で、ハコビズよりコンパクトなモデルです」

ハコビズは電卓も収納できる大きめの仕様。スタンドツールポーチは必要最低限のツールをオフィス・自宅・サードプレイスと、どのような場所にも持ち運べるアイテム。スタンドツールポーチではコード類を収めやすい伸縮性のあるポケットを採用し、スマートフォンは縦でも横でも立てかけられます。

実際に使用しているスタンドツールポーチ(左)とハコビズ(右)。収納力がよくわかる

吉村さんとともに商品の解説をしてくれた高原萌さんは、スタンドツールポーチを含むTHIRD FIELDシリーズの担当者。このシリーズの製品を使いこなし、今や会社のロッカーすら使わないワークスタイルを実践中とのこと。

「PCの収納に、THIRD FIELDシリーズの『フラットPCバッグ』を使っています。外にポケットを付けるのではなく、ケース内にアダプターやマウスなど周辺機器の最適な『居場所』を用意しているのでフラットに収納できます。外側の凹凸がないため、バッグへの出し入れもスムーズです」

高原さんのフラットPCバッグ。左上のコードホルダーは着脱可能
その名の通りフラットなフォルム

PCケースに周辺機器の収納ポケットが付いている場合、たいていは外ポケットでゴツい印象。バッグインバッグなのかバッグそのものなのか、といった感じになりがちですが、フラットPCバッグはとってもスマートなモバイル収納アイテムという印象です。

ABW(Activity Based Working)と新ブランド「THIRD FIELDシリーズ」

なお、おさらいですが、THIRD FIELDシリーズとは「さぁ、オフィスを持ち出そう」をコンセプトワードにしたコクヨのビジネスバッグとアクセサリーの新ブランド。快適な仕事環境を「作る」「持ち運ぶ」ことに特化した製品をラインアップしています。

「コロナ禍によりオフィスを中心としたワークスタイルは大転換しました。働き方や仕事に合わせて自由に時間と場所を選択する『ABW(Activity Based Working)』という考え方が当たり前の時代になると考えています」(吉村さん)

コロナ禍によりテレワークが当たり前となった現在、オフィス、自宅以外のサードプレイスが注目されています。今やワーケーションという言葉が生まれるほど、仕事の場所を選ばない時代が来ています。

「THIRD FIELDシリーズはオフィス・ホーム・サードプレイス間の移動シーンで必要最低限のツールを持ち運べる収納アイテムのブランドです。ご紹介したスタンドツールポーチ、フラットPCバッグ以外にも、ワークツールを取り出しやすい『スタンドバックパック』や社用と私用、2台のスマートフォンを収納できる『スタンドフォンポーチ』などのアイテムで展開していて、ポーチは私も愛用してます」(高原さん)

スタンドフォンポーチ

コロナ禍で進むオフィスのフリーアドレス化とテレワーク。それは、結局のところ「どこでも働ける」時代が到来したことを意味しています。そのとき必要なのはワークツールの最適化。必要なツールをスマートに持ち運べれば、仕事場がオフィスでも自宅でもリゾートでも問題なし。コクヨはワークスタイルを提案することで、働く人のライフスタイルそのものが変化していくことを見据え、新たな製品を開発しているようです。

なお現在、フリーアドレス関連アイテムに多くの注文が入っていることから、品薄になる場合があるそうです。