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「熱中症ゼロへ」プロジェクトで予防推進。日本気象協会
2019年7月30日 08:00
日本気象協会は、熱中症にかかる人を減らし、亡くなる人をゼロにすることを目指した「熱中症ゼロへ」プロジェクトを推進。「猛暑対策展」でのブース出展などイベント活動を行なっているほか、様々なツールやWebサイトで熱中症について情報を発信している。
プロジェクトのコンセプトは、「知って」「気づいて」「アクション」の3ステップ。熱中症に関する知識を得るだけではなく、熱中症の危険がある環境にいることに気づき、そして正しいアクションをすることが大事だという。
これら3ステップの発信のため、日本気象協会は様々なツールを制作し、自治体などと協力して配布。日本語だけではなく、訪日外国人のための英語のツールや、子供向けのイラスト中心のツールも制作している。
ツールだけではなく、Webサイトにおいても様々な情報を提供。例えば熱中症の予防・対策として、「水分」「塩分」「睡眠環境」「丈夫な体」「気温と湿度」「衣服」「日ざし」「冷却グッズ」「休憩」「熱中症指数」をキーワードに、予防について説明。
当日の最高気温を知るだけでなく、その日の気温と湿度の変化を知る、室内の気温や湿度の状況を知ることも熱中症予防に効果があるとしている。
また熱中症の症状としては、以下の7つを挙げている。
- めまいや顔のほてり
- 筋肉痛や筋肉のけいれん
- 体のだるさや吐き気
- 汗のかきかたがおかしい
- 体温が高い、皮ふの異常
- 呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
- 水分補給ができない
このような症状が出ないよう、日頃から熱中症の予防・対策を行なうことが大事であると記すと同時に、熱中症の応急処置についての動画も公開している。
そのほかWebサイトにおいて、危険度を「熱中症セルフチェック」を公開。年代、活動レベル、現在いる場所や気温などを選択、記入することで、AからDの4段階で熱中症危険度を判定してくれる。
人間だけではなく、ペットの熱中症予防も推進。ツールを制作しているほか、Webサイト内でも「熱中症について学ぼう 犬や猫を飼っている人」として、情報を公開している。
その中では、犬や猫の熱中症の症状や予防・対策、応急処置のポイントについて解説。熱中症に特に注意が必要な犬種は「フレンチ・ブルドッグ、パグ、シーズーなど」、猫では「ペルシャ、エキゾチックショートヘア、ヒマラヤンなどの短頭種は特に熱中症に陥りやすい」と紹介している。
2019年の気温傾向と熱中症傾向については、6月25日現在「7月から8月にかけての気温は、広い範囲でほぼ平年並で、蒸し暑く感じられる日が多いでしょう。9月の気温は、全国的に平年並か高く、残暑が厳しくなりそうです」としている。