ニュース

シャープ、スマートウォッチ・リングに本格参入 食事のカロリーを自動取得

シャープは、スマートウォッチやスマートリングなどの健康管理デバイスやサービスに本格参入する。スマートウォッチ「からだメイト Watch」とスマートリング「からだメイト Ring」を7月9日に発売するほか、ヘルスケアアプリ「からだメイト」を刷新する。

価格はオープンプライスで、からだメイト Ring「MH-R01」の直販価格は41,800円、からだメイト Watch「MH-W01」が59,400円。

初のスマートリング「からだメイト Ring」

スマートリングの「からだメイト Ring」(MH-R01)は、「SOXAI RING」を開発・提供するSOXAIのセンシング技術基盤「SOXAI OS」を採用。加速度、心拍、血中酸素レベル、皮膚温度の4つの高精度センサーを搭載し、バイタルデータや歩数を含む活動量、睡眠の状態などを計測できる。

からだメイト Ring

素材はシチズンのデュラテクトが施されたチタニウム製で、内側は樹脂。重量は2.1~3.1g、幅は6.7mm、厚みは2.8mmとコンパクトな設計で、指にしっかりフィットする。また、一回の充電で最大14日間連続駆動する。カラーはゴールドとシルバーの2色。

アプリ「からだメイト」は、からだメイト Watch・からだメイト Ringと連携して睡眠習慣や生活習慣の改善をサポートする。無料プランのほかに有料プラン(月額600円)が用意され、有料プランでは計測したデータやアプリに入力した食事内容をもとに「食事」「睡眠」「運動」「体調」の4つの側面から、管理栄養士監修のアドバイスが提供される。

食事の摂取カロリーを自動取得「からだメイト Watch」

からだメイト Watchは、シャープ初となるスマートウォッチ。摂取カロリーの自動測定を実現し、消費カロリーとの収支を可視化。時刻を確認するような自然な動作の中で各種バイタルデータを把握できる。

生体データの解析に強みをもつHEALBEの特許技術「FLOWテクノロジー」を活用して開発。体内における水分の移動や糖の変化から、摂取カロリーを自動で測定・記録できる。活動量などから消費カロリーも算出し、日々のカロリー収支を簡単に把握できる。

また、体内の水分バランスもモニタリング。水分補給が必要なときには、音と振動でアラートする。さらに、心拍数などのバイタルデータ、歩数などの活動量をはじめとしたさまざまなデータを計測できる。

シャープ独自のUX「サーキットビュー」を搭載。起床時には睡眠時間やその日の天気・予定、日中は歩数や心拍数・消費カロリー、就寝前には翌日の天気や予定など、自動で切り替えて表示する。また、ハンドソープでの洗浄に対応する。

AQUOS R11も発売

あわせて、新たなハイエンドスマートフォン「AQUOS R11」も7月9日に発売予定。からだメイト Watchとの連携機能も備える。

AQUOS R11

シャープがスマートウォッチ・リングを同時投入する理由

シャープ 通信事業本部長の中江優晃氏は、スペックの強化やここ数年のAIの進化をユーザーにとって自然な形で取り込んだのがスマートフォンの最新モデル「AQUOS R11」とした上で、物価高騰や社会情勢の目まぐるしい変化を踏まえ「これからの価値の在り方について、考えるタイミングにきている」と転換点に来ていることを示し、「では、私たちの次のチャレンジは何か。シンプルだが、“人”を中心に考えること」と新たなテーマを明らかにした。

「デバイスで何ができるかではなく、デバイスによって人がどう変わるのか。人が持つデバイス、日々使うデバイス、そして人自身の状態。これらを一体でとらえ、人に寄り添う体験として設計していく」(中江氏)と、より“人”にフォーカスして開発していく方針。

この日の発表会では、摂取カロリーの自動測定といった独自機能を持つスマートウォッチ「からだメイト Watch」の投入のほか、睡眠計測に特に最適というスマートリング「からだメイト Ring」と、これらのデバイスを一括して管理できるスマートフォン向けヘルスケアアプリ「からだメイト」のリニューアルを発表。さらに「AQUOS R11」には「からだメイト」アプリがプリインストールされるほか、ロック画面で「からだメイト Watch」の情報を確認できるといった連携を深めていることも解説された。

からだメイト Watch、からだメイト Ring
からだメイト WatchとAQUOS R11

総合家電メーカーのスマートウォッチ 連携に「夢が広がる」

スマートウォッチ・スマートリングや有料プランも備えたヘルスケアアプリの提供は、従来のスマートフォンの販売から事業領域を拡大する形になるが、シャープにノウハウや実績がない部分はパートナー企業との連携により巧みに補っている。

スマートウォッチは国内独占ライセンスの特許技術の搭載や独自OSで差別化。その画期的な摂取カロリー自動測定機能の提供に目処がたったことで、スマートウォッチへの参入を決めたという。一方、非搭載となった決済機能はユーザーの反応を窺っていく方針を示している。ケース径は42mmと一般的なサイズ感にとどめ、従来型の腕時計の交換バンドを利用できる仕様にするなど独自性を抑えた部分もある。

摂取カロリー自動測定と運動によるカロリー消費の測定を組み合わせて「カロリー収支」の算出が可能
一般的な腕時計用の交換バンドも利用できる

スマートリングは、SOXAIの「SOXAI RING 2」の生産ですでに協力体制にあったことなどから、SOXAI RING 2がベースのハードウェアやバイタルセンシング技術の基盤「SOXAI OS」を採用した。

「SOXAI RING 2」(左)と「からだメイト Ring」(右)

これらウォッチとリングのデバイス、ヘルスケアアプリは、当面はスマートフォン事業の中で展開していくが、「シャープは総合家電メーカー。データのいろいろな活用が可能で、アウトプットする先がある。夢が広がる」(中江氏)と、連携先の拡大に意欲を見せている。

個人向けだけでなく法人向けにも展開予定で、2026年の冬(今年度中)をターゲットにエンタープライズ向けサービスを展開予定。従業員の健康管理に役立てられるという。シャープはBtoB市場でも活発に活動しており、さまざまな営業ルートを通じて拡大させていく方針。

法人向け健康管理ソリューションのイメージ