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大手町と神田をつなぐ「大手町ゲートビルディング」竣工 日本橋川に散歩橋

三菱地所は、日本橋川に面する場所で開発を進めてきた「大手町ゲートビルディング」が7月31日に竣工したと発表した。開発街区内にて、人道橋「仲通り散歩橋」と防災船着場「鎌倉河岸船着場」も整備した。同社は各施設を報道向けに公開するとともに、竣工記念式典を実施した。

地上26階・地下3階の複合ビルで、低層階に商業ゾーン、農と食のビジネス・産業支援施設、8階~25階にオフィスを整備した。商業ゾーンは9月7日から順次、ビジネス・産業支援施設は8月31日に開業する。一般賃貸オフィスは満床での稼働となる。

建物名称に「大手町」が入っているが、所在地は東京都千代田区内神田で、日本橋川を挟んで千代田区大手町に隣接した立地。名称には、大手町と神田の間に位置する「結節点(ゲート)」の意味が込められている。

千代田区と連携した公共空間の充実

結節点としての役割を担い、神田エリアと大手町・丸の内・有楽町(大丸有)エリアの回遊性向上を実現するため、日本橋川に仲通り散歩橋を整備して、丸の内方面へと続く「大手町仲通り」の機能を神田エリアへ延伸した。また、神田エリアの一部区道を無電柱化・美装化し、神田エリアの歩行者ネットワークを強化した。なお、仲通り散歩橋は三菱地所が整備を行ない、その後、千代田区に引渡された。

仲通り散歩橋
仲通り散歩橋を「内神田」の大手町ゲートビル側から。橋の向こうは「大手町」
写真中央の緑がある道が、丸の内方面へと続く大手町仲通り。大手町ゲートビル24階から撮影
橋の袂から見た大手町ゲートビル
「大手町」側から見た仲通り散歩橋と大手町ゲートビル
大手町仲通りとは大手町ゲートビルを挟んで逆側(北側)の神田エリアの一部区道を無電柱化

そのほか、大手町ゲートビル東側エントランス前の、鎌倉橋の橋詰用地を美装化し、丸の内シャトルの乗降場を新設。神田エリアと丸の内エリアの回遊性向上を図る。

鎌倉橋の橋詰用地

物件西側には約1,000m2の交流広場「内神田仲通り広場」を整備。神田エリアに不足していた大規模な公共空間を創出した。地域の交流広場として、様々なイベントを開催できるよう、移動式の家具「ムービングファニチャー」などを設えている。なお、竣工記念式典はこの広場で行なわれた。

左が大手町ゲートビルで、白いテントが張られている場所が内神田仲通り広場
内神田仲通り広場(画像提供:三菱地所)

日本橋川には「鎌倉河岸船着場」を整備。東京都防災船着場整備計画に基づいており、震災時に拠点相互間を結ぶ緊急輸送ネットワークを構築する。災害時の物資輸送のための船着場として活用されるほか、観光用途の舟運などへの活用も検討する。

鎌倉河岸船着場
日本橋川にかかる仲通り散歩橋(正面奥)と鎌倉河岸船着場(右)

川沿いには「内神田川端緑道」を新設。1階の商業ゾーンの飲食店のテラス席が路面に展開する形となる。また、1階に舟運利用者の待合機能や飲食・交流機能を兼ね備えた観光案内所を設置し、大丸有・神田の魅力の発信に取り組む。

内神田川端緑道

1階の商業ゾーン出店店舗は以下の通り。

  • Bakery & Bistro Bolero(仮):ビストロ
  • エリックサウス:南インド料理
  • 和食日和 おさけと 大手町:和食会席
  • 焼肉 塩ホルモン 好ちゃん:焼肉
  • ドトールコーヒーショップ:カフェ
  • ブラッスリーローデンバッハ:ビアホール

そのほか、2階にhaccoba 内神田醸造所(クラフトサケ醸造所兼タップルーム)、3階にデイリーヤマザキ(コンビニエンスストア)が出店する。

“江戸”を受け継ぐ内装デザイン

大手町ゲートビルが位置する日本橋川沿いの一帯は、江戸時代に「鎌倉河岸」と呼ばれ、江戸城築城の資材や食材の荷揚げが行なわれた物流の要衝として発展した。その後も市場や屋台、居酒屋文化など、多様な食文化が育まれ、日本の都市文化の形成に影響を与えているという。

こうした歴史を継承し、「新たな文化の入口」として、人・物・情報の交差点の役割を建物デザインに反映。エントランスのアトリウムは3層吹き抜けで、建物外部に向けて開き、人の流れを引き込む「ゲート」となるイメージの空間とした。

具体的には、多面体の天井、壁のデザインが自然と内部に引き込まれるようなデザインを採用。鎌倉河岸に地縁を持つ神田の歴史を表す木材と、ビジネスの先端を歩む大手町らしさを表す金属のハイブリッドで、2つのまちが交わる地を表現した。神田の歴史については、所在地が江戸時代に木材等の荷上場であった背景を踏まえている。

木材パネルには、従来は建築資材としての利用が難しかった原木丸太端材から製造した「幅はぎ板」を使用することで、より長期的な炭素の固定化を目指している。

床のタイルには江戸城の石垣で使われた小松石を使用、藍染文化の藍色の壁をアイキャッチに使用し、江戸文化を現代にアレンジした。

1階エントランスから
3階からエントランス側を見下ろす

2階~4階では、農と食のビジネス・産業支援施設「MINORIWA」を展開。三菱地所では、社会を豊かにする食を生み出すことを目的とした「めぐるめくプロジェクト」や、農や食のプレイヤーが集い、共創やチャレンジの循環を生み出すサーキュラー・コモンズ「めぐるめくコミュニティ」に取り組んでおり、MINORIWAはこのコミュニティの活動拠点となる。施設内には、クラフトサケの醸造所「haccoba 内神田醸造所」が9月に開業する。

MINORIWAエントランス
MINORIWAラウンジ
MINORIWAスタジオ
MINORIWAラボ
MINORIWAサービスオフィスのレセプションエリア
MINORIWAサービスオフィスのブース

MINORIWAはエリアにより一般レンタルも可能となっており、カンファレンスや展示等で利用できる。

一般賃貸オフィスは基準階面積約2,070m2(約620坪)の無柱空間で、多様なレイアウトに対応。18階には、貸会議室・フォーカスブースなどを併設した就業者ラウンジ「GATE LOUNGE」、約11坪~約157坪のフレキシブルオフィス「xLINK大手町ゲートビル」を整備する。

24階オフィスフロア
24階からの眺望

所在地は東京都千代田区内神田一丁目1番16号。敷地面積は5,105.74m2、延床面積は85,398.71m2

竣工記念式典では、仲通り散歩橋 橋銘板引渡し、テープカット、親子三代渡り初めが行なわれた。

橋銘板引渡し。三菱地所 代表執行役 執行役社長 中島篤氏(左)と千代田区長 樋口高顕氏(右)
テープカット
親子三代渡り初め