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SpaceXが株式公開へ マスク氏は議決権85%を維持

イーロン・マスク氏がCEOを務める米宇宙企業SpaceXが、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)に向けた登録届出書を提出した。SECの開示資料によると、提出日は2026年5月20日で、同社は上場に向けた手続きを正式に進める。SpaceXのIPOは、条件次第で世界有数の大型上場になる可能性がある。ただし、現時点の届出書では発行株数や価格レンジ、調達額はまだ示されていない。

また、上場後もマスク氏の支配力は維持される。開示資料によると、マスク氏は1株10議決権を持つClass B株を通じ、SpaceXの議決権の85.1%を握る。公開市場で株式を購入する投資家が増えても、経営上の重要事項についてはマスク氏の影響力が圧倒的に大きい構造は変わらない。

SpaceXは、ロケット打ち上げや宇宙船開発で知られる一方、近年は衛星通信サービス「Starlink」を中心とする通信事業を収益の柱としている。業績面では、2025年の売上高は約186億7,400万ドルだった。一方で、同年は約49億ドルの純損失を計上した。ロケット開発や衛星網の拡大に加え、AI関連事業への投資負担も、収益性を見極めるうえでの焦点となる。

宇宙開発企業として出発したSpaceXは、衛星通信、AI、データインフラまで視野に入れる巨大テクノロジー企業へと変貌しつつある。上場申請により、同社の成長力だけでなく、巨額投資を続ける事業モデルとマスク氏に集中する経営権を、市場がどう評価するか注目される。