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3メガバンクがステーブルコイン共同発行の実証実験 金融庁もサポート

金融庁は、フィンテック企業や金融機関などの実証実験をサポートする「FinTech実証実験ハブ」において、決済分野に特化した「決済高度化プロジェクト」を立ち上げた。3メガバンクを含む6者がステーブルコイン発行の実証実験を行なう。

FinTech実証実験ハブは、関連法令の解釈やコンプライアンス・監督対応上の論点整理などの面で、金融庁が金融機関などの実証実験を支援している取り組み。新設される決済高度化プロジェクト(PIP、Payment Innovation Project)は、ブロックチェーン技術を活用した決済高度化の検討が国内外で進んでいることを踏まえ、立ち上げられるもの。ブロックチェーン技術や関連法令、海外動向など、決済分野に深い知見を持つという担当者が支援チームに重点的に配置され、個々の実証実験をサポートする。

PIPに申し込んでいるのは、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱商事、三菱UFJ信託銀行、Progmatの6者。

実証実験では、電子決済手段としてステーブルコインを複数の銀行グループが共同で発行する場合について、サービス設計に応じた規制対応や実務対応を、適法・適切に遂行できるかなどが検証される。

6者は連名の発表で、複数の銀行が共同でステーブルコインを発行し、それを用いた三菱商事の日本拠点と海外拠点との間でのクロスボーダー決済に用いれるかどうかを検証するとしている。今後の展開を見据え、共同でのステーブルコイン発行に関する実務的な知見も蓄積していく。