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株・国債などの取引をブロックチェーンで高度化 3メガバンク・野村・大和
2026年2月17日 17:21
野村證券、大和証券と3メガバンクは、ブロックチェーンやデジタルマネーを活用し、株や国債などの伝統的資産の取引や決済を高度化する実証実験を行なう。同実証は、金融庁の支援案件に採択された。
野村證券、大和証券、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループの5社による実証実験。金融庁「FinTech実証実験ハブ」の支援案件としては12件目、同ハブの中の「決済高度化プロジェクト(PIP)」としては2件目になる。
不動産や社債をブロックチェーンと紐づけた「セキュリティトークン」はすでに市場に投入されているが、今回の実証実験では、広く普及しインフラ化している振替制度で取り扱われる株式や国債などの伝統的資産に対し、既存の仕組みを活かしながら、ブロックチェーン上のデータを活用して法律上の権利を移転する仕組みについて、実務上の論点が実証される。
加えて、取引の決済にデジタルマネーを活用し、将来の決済高度化を見据えた実務面での実効性を確認する。デジタルマネーは、3メガバンクが共同発行を検討するステーブルコイン(3メガSC)が想定されている。
なお、取り組む内容は特定事業者の独占ではなく、金融機関が自由に活用できる業界横断型の枠組みとしている。
5社は発表の中で、ブロックチェーンを活用した有価証券市場は、24時間365日取引されるといった取引形態への発展や、国境を越えた取引が拡大する可能性があるとしており、国内有価証券や金融機関の国際競争力を高める観点でも、金融機関を横断する仕組みの確立が重要な課題としている。
金融庁は、実証実験終了後に、実験を通じて整理されたコンプライアンスや監督対応上の論点、一般利用者向けの法令解釈や実務上の論点など、実験結果・結論を金融庁Webサイトで公表する方針。
伝統資産の取引インフラとブロックチェーンを連携
実証実験では具体的に、国債、上場株式、投資信託、社債を対象に、証券会社間取引において、振替口座簿の記録とブロックチェーン上のデータを常に同期させる仕組みが実証される。スマートコントラクトを用いて振替口座簿の記録を更新し、法律上の権利を移転する。これにより、既存金融システムで扱われる伝統的資産をブロックチェーン上で権利移転できることを目指す。
取引では、デジタルマネーとブロックチェーン上のスマートコントラクトを連動させた証券決済について、実務上の対応が実証される。デジタルマネーについては、参加のグループ銀行3行が共同発行を検討するステーブルコイン(3メガSC)の活用を想定する。
これにより、有価証券とデジタルマネーの同時移転の運用可能性が確認されるほか、取引から決済までのプロセス全体の改善にも取り組んでいく。


