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パワフルになった「Amazon Echo」と闇に強い「Ring」 カズレーザーも絶賛

Amazonは24日、スマートスピーカー/ディスプレイの「Echo」シリーズおよび、セキュリティカメラの「Ring」シリーズに関する報道関係者向け新製品発表会を実施した。発表会では、新製品の概要や特長が説明された。

新製品は10月1日に発表されたもので、Echoシリーズが「Echo Dot Max」「Echo Studio」「Echo Show 8」「Echo Show 11」、Ringシリーズが「Ring Outdoor Cam Pro」「Ring Wired Doorbell Pro」「Ring Spotlight Cam Pro」「Ring Indoor Cam Plus」。

Echoシリーズはデザインを刷新し、将来的にはパーソナルAIアシスタント「Alexa+」にも対応する。Ringシリーズは初の4K対応モデルを投入し、人の目で見ているような自然な映像と精緻なディテール描写を実現する「Retinal Vision」を搭載する。

Echo Studio(左)とRing Outdoor Cam Pro(右)
新Echo/Ringシリーズ

史上最もパワフルなEcho Alexa+日本展開は検討中

Echoシリーズからは、スマートスピーカーのEcho Dot MaxとEcho Studio、スマートディスプレイのEcho Show 8とEcho Show 11の4製品を発表した。価格は順に14,980円、39,980円、34,980円、39,980円。

音響設計やセンサー技術、処理能力を全面的に見直し、「Echo史上最もパワフルなデバイス」と位置づけられている。米国で先行して提供されたパーソナルAIアシスタントのAlexa+にも対応可能な設計で、今後より高度なAI体験が得られるよう最適化される。

Echo Dot Maxは、重低音性能を約3倍に高めたモデルで、コンパクトながら迫力あるサウンドを実現。Echo Studioは、Dolby Atmos対応の空間オーディオを備え、40%小型化された新筐体を採用する。また、Echo Dot MaxやEcho Studio、Fire TVの組み合わせで最大5.1chのホームシアター構成にも対応する。

Echo Dot Max
Echo Studio

Echo Show 8およびEcho Show 11は、広視野角ディスプレイとステレオスピーカーを備え、映像・音楽再生体験を強化。新開発のプロセッサ「AZ3」または「AZ3 Pro」とAIセンサー技術「Omnisense」を搭載し、環境検知や音声/空間認識精度を高めた。

Echo Show 8とEcho Show 11

Echoシリーズは、2017年の日本での発表以来、アクティブユーザーは着実に増加。海外と比べても継続率が高く、日常に根付いている。Alexaは、家事や子育て支援、離れて暮らす高齢者とのコミュニケーションなどで、子育て世帯からシニアまで幅広く活用されている。

Alexaの家庭内での主な利用は、生産性向上、音楽視聴、家電操作の3つだという。今回の発表によりEchoシリーズのラインナップは計10製品となり、より幅広い世代や生活環境にあわせた選択肢を提供できるようになった。

なお、パーソナルAIアシスタントのAlexa+の日本展開については、日本の文化や言語、生活習慣に最適化する形での導入方法を検討中だという。

暗闇でも鮮明に 熊の侵入も捉えたRing

Ringシリーズからは、4Kに対応した屋外防犯カメラのRing Outdoor Cam Pro、ドアベルのRing Wired Doorbell Pro、防犯カメラのRing Spotlight Cam Proの3製品と、2K対応の屋内用セキュリティカメラRing Indoor Cam Plusを発表した。

価格はRing Outdoor Cam Proが33,980円~、ドアベルとRing Spotlight Cam Proが39,980円~、Ring Indoor Cam Plusが8,980円。

Ring Outdoor Cam Pro
Ring Wired Doorbell Pro
Ring Spotlight Cam Pro
Ring Indoor Cam Plus

全モデルに高性能センサーとAI処理による新開発のRetinal Visionを搭載。4Kで最大10倍、2Kで最大4倍のズームに対応し、後からの確認でも人物の顔や必要情報を捉えやすくした。また、暗闇でも見やすい白黒映像を映し出す「Adaptive Night Vision」や、一定の明るさがあればAIで色を推定してカラー化する「Color Night Vision」も備える。

日本ユーザーを対象にしたセキュリティに関する調査では、満足度が高い機能はセンサーライトや録画などのハード面で、特に日本では防犯カメラよりセンサーライトの普及が高いという独特の傾向がある。一方、異常時のスマホ通知や4Kなどの高画質化、クラウド録画、モーション録画といった機能が求められており、今回の4K対応により求められていた機能が一通り揃ったかたちとなる。

発表会では、夜間に熊が車へ侵入する瞬間を鮮明に捉えたデモ映像も披露され、防犯面での有効性が示された。

カズレーザー「防犯カメラデビューしたい」 Alexaは「後輩より優秀」

発表会では、お笑い芸人のカズレーザー氏がゲストとして登場し、新製品に関するトークショーが行なわれた。

Ringシリーズの体験では、高解像度やAIによるカラー化技術のColor Night Visionに注目し、情報量の多さを評価し、使いたい機能として挙げた。暗所でも明るく映し出す性能にも高評価で、街灯の少ない環境でも頼れる技術だと語った。

暗闇でも白黒映像で鮮明に映し出す「Adaptive Night Vision」
AI活用のカラー化「Color Night Vision」

Echoシリーズでは、Echo Show 11での視聴体験で「音が凄い、家のテレビよりよい」とコメント。Alexaについても「後輩より優秀」とユーモアを交えて称賛した。

同氏は、今後Ringによる防犯カメラデビューをしたいとし、夜間でも鮮明に映る点は実家の見守りにも有効だと述べた。熊の出没映像デモを引き合いに、犯罪や防犯意識が高まる現代で「それを上回るテクノロジーがあるのは安心」と締めくくった。