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読売新聞、AI検索のPerplexityを提訴
2025年8月7日 18:36
読売新聞東京本社、大阪本社、西部本社は、AI検索のPerplexity(パープレキシティ)を東京地裁に提訴したと発表した。著作権法上の複製権と公衆送信権の侵害を訴え、読売新聞の無断使用の中止と損害賠償約21億6,800万円を求めている。
Perplexityは、AIと検索技術を融合させた検索エンジンを提供し、ユーザーの質問に対して詳細で正確な回答を提供するほか、Deep Researchなどの高度な検索やWebブラウザの「Comet」などを展開。日本において法人サービスも強化するなど、事業を拡大している。
パブリッシャー(コンテンツ提供者)との提携なども進めているが、一方でPerplexityが「AI学習を拒否しているサイトの情報を隠れて収集(ステルスクローリング)している」として、大手CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)のクラウドフレアが4日で名指しで指摘していた。
AI検索については、Webサイトにおいて検索エンジン等のクローラ(サイトから情報収集する仕組み)へのアクセス可否を示すrobots.txtで、クロール(収集)を拒否するメディアも多い。6月には新聞協会がAIサービスの事業者に対し、「robots.txtを順守すべき」とする声明を発表し、報道コンテンツを「AIに学習されたくない」と意思を示している新聞社の意向を尊重するよう訴えていた。また、AI検索では利用者が参照元のウェブサイトを訪れない「ゼロクリックサーチ」の問題も指摘されている。
