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共同通信と毎日新聞、産経新聞がPerplexityによる著作権侵害に抗議
2025年12月2日 10:43
共同通信と毎日新聞、産経新聞(産業経済新聞社)は1日、米国の生成AI事業者「Perplexity AI(パープレキシティ)」に対し、同社のサービスが各社の記事等コンテンツを無断で利用しているとして、これらの不法行為を停止するよう求めた議書を送付した。
Perplexityは、AI検索エンジンの「Perplexity」や「Perplexity Pro」などのサービスにおいて、利用者からの質問に対する回答を作成するため、関連する情報をインターネット上で収集して生成AIに入力し、これにより出力された回答を提供している。
その中で、共同通信のニュースサイト「47NEWS」や、毎日新聞の「毎日新聞デジタル」、産経新聞の「産経ニュース」と「サンスポ」で公表した記事などを、許諾を得ずに無断で複製・保存し「回答」として利用者に提供しているという。
共同通信によれば、24年8月からの約1年間でPerplexityから数十万回のアクセスが確認されており、毎日新聞では24年7月ごろから、少なくとも記事数十万本が許諾なく収集されていたとする。また、毎日新聞では、許諾のない利用を拒否するため「robots.txt」を設定しているが、Perplexityはこれを無視して利用を続けているという。
各社は、Perplexityの行為は著作権法の21条複製権、23条1項の公衆送信権に違反し、不正競争行為にも該当すると指摘。Perplexityに抗議するとともに、配信記事の即時利用停止や、記事集方法などの情報開示、損害賠償の支払いなどを求めている。回答結果によっては提訴も検討する方針。共同通信に加盟する新聞社48社とともに抗議の声明を発表している。
なお、Perplexityについては著作権侵害等を理由に、読売新聞と朝日新聞、日経新聞が8月に提訴に踏み切っている。
