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苫小牧と糸島に国際海底ケーブル陸揚げ拠点 ソフトバンク

ソフトバンクは、北海道と九州に国際海底ケーブルの陸揚げ拠点を新設する。

総務省が推進する「国際海底ケーブルの多ルート化によるデジタルインフラ強靭化事業」のうち、「水底線路陸揚局整備事業および水底線路整備事業」に係る事業の公募において採択されたもの。ソフトバンクは、今回の採択に伴う補助金を活用し、アジアと米国を結ぶ国際海底ケーブル「E2A」における、北海道苫小牧市と福岡県糸島市への陸揚げ拠点新設のため、関係各所との調整を開始する。

政府が推進する、データセンターや海底ケーブルなどのデジタルインフラの強靭化と地方分散の一環。既存の「ソフトバンク丸山国際中継所」(千葉県南房総市)に加え、苫小牧市と糸島市に新たな陸揚げ拠点を分散配置し、国際通信網のさらなる強靭化とレジリエンスの強化を図る。

北海道と九州は、東京・大阪エリアに集中するデジタルインフラを代替・補完する中核拠点として、今後さらにインフラの集積が期待される。その中でも苫小牧市と糸島市は、アジアと北米を結ぶ地理的に最適なルート上に位置し、既存の陸揚げ拠点からの距離も十分に確保できることから、リスク分散に最適とし、陸揚げ拠点に選定されている。

ソフトバンクでは、E2Aにおける陸揚げ拠点の新設は、ソフトバンクの次世代社会インフラ構想の実現や、災害時の事業継続計画(BCP)における重要な要素と説明。今後、ケーブル敷設ルートや陸揚げ地点、設備仕様、建設スケジュールについて関係各所との調整を開始する。

E2Aは、アジアと北米間のデジタル接続を強化する、総延長約1万2,500kmの太平洋横断の光海底ケーブル。丸山(日本・千葉)、頭城(台湾)、釜山(韓国)およびモロベイ(米国カリフォルニア州)での陸揚げが決まっている。