レビュー

ついに象印のスチーム加湿器に「STAN.」登場! 念願の脱ポット!

念願のSTAN.加湿器が発売された。やったー!

乾燥する冬。外の乾いた冷たい風はもちろん、家の中もカラッカラに乾いて、皮膚がヒリヒリ痛みが出るくらいだ。我が家はマンション暮らしだけど、24時間換気システムのおかげもあり、カビや結露が防がれている一方、冬場の乾燥がひどい。

加湿器は象印のスチーム式を使っていて、機能には満足しているけれどデザインをどうにか……! と常々思っていた。象印のおしゃれキッチン家電シリーズ「STAN.」に加湿器が仲間入りしないかなぁと思っていたところ、今年ついにSTAN.の加湿器が発売! 編集部から使ってみませんか? とお誘いいただき、1カ月試用させてもらったのでレビューしたいと思います。

愛用していた我が家の象印加湿器。一番左が「STAN. EE-FA50」。歴史と進化を感じる

我が家の乾燥状態は、猫を撫でるだけでバチっと静電気が発生して「酷い!」と絶望的な顔で怒られる。そして世の中インフルエンザ大流行。インフルエンザウイルスは乾燥した環境を好む。インフルエンザ予防で大切なのは換気と加湿。肌にも喉にもそしてウィルス対策にも、この季節は加湿器が絶対に必要なのである。

巷で売られている加湿器の加湿方法はさまざまで、熱を加えず加湿する超音波式や気化式はこまめに丁寧にお手入れをしないと雑菌やカビなどが発生して、それを部屋中にばら撒くことになる。ズボラな私は手入れが簡単で清潔に保ちやすいスチーム型加湿器一択。

お湯を沸かしてその蒸気で加湿をするので、常に自身で熱湯消毒をしているような状況になり、雑菌の心配をしなくて良いのが非常に良い。電気代が少し嵩むと言うデメリットはあるものの、本気の加湿力とお手入れの楽さを考え、私に合う加湿器を探すと象印のスチーム式一択となったのである。

ほぼ電気ポットだった加湿器がかなりオシャレに

だがしかし、前述のように過去の象印のスチーム型加湿器は見た目がちょっとイマイチ(失礼!)。加湿する原理を考えると「まぁ、そうなりますよね」と言う感じではあるものの、見た目が完全に電気ポット。それも平成初期くらいのポットという感じの加湿器。

「機能は最高なんだけどね」とどうしても「けど」がついてしまうし、加湿のためとは言え、常に部屋の中にポットが置かれているのは微妙に気分が下がる。というのが使いながらの正直な感想だった。最近は少しずつ「悪くない」デザインのモデルも出てきたなぁと思いながら、ここ数年幾度となく「STAN.シリーズの加湿器が出たらいいのに」と願い続けてきた。

象印のSTAN.シリーズ。機能性とデザイン性を兼ね備えたキッチン家電シリーズとして2019年から展開されている。全然派手じゃない。それなのにとにかく格好良く部屋に馴染む「これが本物のデザインの力ってヤツか!」なぁんて思っちゃうシンプルで格好いい家電、それがSTAN.シリーズである。

カッコいい電気ポットが発売された時から「加湿器も何卒!」と心から願っていた。その待望の加湿器が、とうとう今年発売になったのでした! 嬉しさで私の脳内でファンファーレの音が鳴り響いたのだ!

私が2017年に買った加湿器EE-RLは「さて焼酎のお湯わり入れるか……」みたいな感じのポットスタイルだった。しかし、このSTAN.の加湿器は「美味しいブラックコーヒーを入れたい」みたいな感じ。いや、むしろポットで例えるのがおかしいかもしれない。ポットどころか家電らしささえ主張してこない。

色は今回使ったブラックとホワイトの2色。角を落とした縦長のボディとマットなカラーが安定感と心地よさを提供してくれる。透過式のタッチパネルのフラットさとシンプルさが、今までのボタンのごちゃごちゃした感じと一線を画している。

同じくSTAN.シリーズの電気ポットと並べてみると、当たり前なんだけど、「ただポットを大きくしただけじゃないんだ」とどちらも最適なデザインになっていてどちらも素敵! ちなみに写真の電気ポットは容量1.2L、加湿器は4L。

STAN.加湿器(左)と、もともと愛用していたSTAN.シリーズの電気ポット(右)。デザインコンセプトは同じだがポットと違う進化を果たしている

見た目だけじゃない! 進化を感じるこだわり

もちろん見た目がいいだけではない。さすが象印の加湿器。機能面でも細部まで拘っている。まず適用床面積は木造和室で8畳、集合住宅・プレハブ洋室で13畳。これは象印の加湿器の中で2番目に大きいサイズで、リビングや寝室など幅広い部屋に対応できるモデルだ。

スチーム式は沸騰したお湯を使うから危ないのでは? と思う人もいるかもしれないが、その心配はいらない。安全に配慮した優しい設計で、子供やペットがいる家庭でも安心して使えるのが象印のスチーム式加湿器の大きな特徴といえる。

まずは独自の冷却構造。沸騰したお湯は65℃まで冷ましてからスチームとして噴霧される。吹き出し口の近くに手を当てても、「ちょっと熱いな」と感じるくらいで蒸気火傷の心配がない(※故意に手や顔は近づけないようにしましょう)。そしてトリプル安心設計「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」。

二重三重な安全設計なら、ペットがいても子どもがいても、夜の暗い寝室で使っても本当に安心で、安全への強い意志みたいなものを感じて、象印のこだわりとノウハウが詰まっているのがよくわかる。

熱いけれど火傷するほどの蒸気ではない。※レビューのために手を近づけましたが吹き出し口には故意に手や顔を近づけないようにしましょう
我が家の心配の種、猫たちが全く興味を示さないほど部屋に溶け込んでた加湿器(笑)
心配性すぎるくらいに優しいトリプルロック設計

そして、このSTAN.加湿器で1番進化を感じたのは静かさだ。「まだ進化する余白があったの?」と正直思ったほど静かになっているように思う。給水後最初に沸騰するときは多少「ゴー」と言う音がするけれど、その沸騰音でさえ控え目だ。

1度沸騰して加湿が始まると、加湿器を置いていること自体忘れるほど静かで、時々再沸騰する時なのか小さな音がするのだけど、それが猫が寄ってきた気配くらいな小さな音なので、「あら、どうしたの? お膝乗る?」なんて振り返りながら話しかけると猫の姿はなく、加湿器だったことが何度かあった(笑)。

本当に静かなので、寝室に置いていても睡眠の妨げにならずしっとり快適に寝ることができる静かさ!

とにかく静かで猫の気配と間違うくらい
電源コードが1mと少し短め
広口容器で給水が非常に楽

湿度がグングン上昇

加湿器はとにかくとても静かだし、寝ている間は喉も肌もカラッカラになりがちなので、まずは寝室が最適かなと思い設置した。運転モードには「控えめ」「標準」「しっかり」と3モードあり、設定湿度はそれぞれ「40%」「50%」「60%」である。

6畳の狭い寝室だけど、ひとまずお手並み拝見「しっかり」モードで加湿すると、1時間半もせず(うち45分程はお湯を沸かす時間で蒸気が出ないので、実質加湿45分程)、湿度は70%にまでになり、加湿時の熱も相まりサウナのような状態に(笑)。これは想像以上にパワフルだ。

寝室にも馴染むスタイリッシュな加湿器
運転モードは3つ。乾燥度合いや広さで使い分けられる

適切な湿度は40~60%なので70%はちょっと高すぎる。湿度が高すぎるとカビや結露の原因になるので慌てて窓全開で換気した。そもそもSTAN.加湿器の適用床面積はプレハブ洋室で13畳なので、6畳の我が家の寝室では「控えめ」モードで十分だった。

本格的な冬が来てもっと気温も湿度も下がっても、控えめ~標準モードで十分加湿できそう。さらに東京の集合住宅の冬だったらエアコンを入れる必要もないくらい暖かく過ごせてしまう。

スチームの温かさで室温3℃程度は室温も上がったし、仮に同じ室温でも湿度が高いと肌から水分が蒸発しづらく、気化熱による冷えがなくなるので温かく感じるのだ。

パワフルでまさかの湿度70%

寝室で使う時はサイレントモードに設定しておくと、給水のお知らせなどのブザーも鳴らなくなるので安心。今まで加湿器を使ってきて、「タイマー機能」っていつ使うのだろうかと思っていたのだけど、寒い時期は就寝中に室温が下がると結露しやすく、カビやダニの原因にもなりそうだ。

また加湿しすぎると、逆に肌が乾燥したりするようなので、寝る前にしっかり加湿して、タイマー機能を使って就寝中は加湿器を切るのが正解らしい。1時間単位で、1~9時間設定ができるので、これからはタイマーは適切に使っていこうと思った。

場所に合わせて3段階の明るさに設定可能
タイマーは1時間単位で1~9時間まで設定できる

起床後は、起きている間1番長い時間を過ごすリビングで使ってみることに。

我が家はリビングが13畳なので丁度良い大きさなのだけど、引き戸を隔てた5畳の2部屋を開けっぱなしで生活しているので、20畳を超える空間になり、1台ではカバーしきれない。

続きの2部屋のうち、1部屋は仕事部屋で使っていて、1部屋は猫のトイレやキャットタワーなどがあり開いていないと不便というか困る、2部屋閉めて誰もいないリビングだけを快適にしておくのも意味がないのだ。

ちょっと広すぎて無理かなぁと思いながら使ってみた。すると2台配置するのが理想だけど、生活スタイル次第では1台でも十分使える。という結果になった。1台だけでしっかりモード(湿度60%)で運転すると、30%だった部屋の湿度を43%まで上げてくれたが、それで精一杯だった。設定の60%には至らない。

我が家の間取り図と加湿器設置場所
しっかりモードで運転して、ここまでが限界

ただ、これは何もしない部屋での話。私のとあるテレワークの日、朝ごはんに味噌汁を作り、お昼はうどんを作って食べて、夜は鍋をした。そう、結構な頻度でお湯を沸かしているのである。キッチンとリビングが続いている家で、普通に自炊生活する人の場合、普通に生活しているだけで加湿の補助をしているのだ。

そうすることで、湿度50%超えを保つことができた。仕事部屋や寝室など、独立した部屋で加湿器を使う場合は適用床面積は数字のまま考えないといけないけれど、リビングキッチンはそれに限らない。寒い冬はコトコト時間をかけて作る煮込み料理も美味しいし、加湿器と生活がタッグを組むと非常に快適な空間が出来上がる。

こんなに素敵で格好いい加湿器、自分が1番長く過ごし、1番目につく場所に置きたいなぁと思っていたけれど、私の場合、それがリビングだった。

生活していたらちょうど快適湿度くらいに保てるので、使い方によっては1台で十分

手入れはクエン酸洗浄で

フィルターの掃除など必要ないスチーム型加湿器だけど、ポットと同じく、日々使っていると、水垢やカルキなどが白く付いてくるため、1~2カ月に1回クエン酸洗浄をする必要がある。電気ポットのお手入れと同じだ。

以前のモデルには「クエン酸洗浄」と言うボタンがあったのだけど……と思ったのだけどパッと見は存在しない。これがなんと隠しコマンドのようになっているのだ。

電源を入れてから「運転モード切り替え」ボタンを3秒以上長押しすると「クエン酸洗浄」と表示されて洗浄が開始される。「おぉー! 隠しコマンド!!!」とただポット洗浄するだけで何か攻略したような気分になって楽しい気持ちになる(笑)。

運転前の手順は、コップにクエン酸を30g入れてぬるま湯で溶かし、加湿器の中に入れ、満水線まで水を追加。あとは運転モード切り替えボタンを長押しすればOK。

説明書を見た時に「天才なの!?」と感動した。日常的に使うボタンだけをシンプルに分かりやすく配置し、普段は使わない洗浄機能はごちゃごちゃと表示させない。デザインって凄いな。

隠しコマンドのようなクエン酸洗浄機能。感動した

見た目良し、機能良し、デメリットと言えば、ちょっと電源コードが短いと言うのと電気代が嵩むと言うことくらいだろうか。このデメリットでさえも、機密性が高く冷えにくい我が家では、「加湿器だけで暖房いらず」みたいな状態になり、1台2役と考えると高くもない。

首が長くなるほど待ち望んでいたSTAN.の加湿器。実際使ってみてやっぱりめちゃくちゃ良かったのでありました。ただ、私だけじゃなく、かなり多くの人が首を長くして待ち構えていた模様で、今年発売された分はほぼ完売状態みたい。

象印のサイトを覗いてみるとSTAN.に限らず全加湿器が脱ポット化してお洒落に進化していることに気づいた。適用床面積が木造10畳、プレハブ洋室17畳の一番パワフルなモデル「EE-TB60」も悪くないデザインだし、STAN.加湿器と同じ適用床面積の「EE-DF50」もいいなぁと思ったり。乾燥は万病の元! 加湿器で適切な潤いを保ち、快適で健康な冬を過ごしていけたらなぁと思っているのです。

STAN.モデルだけじゃなくて、加湿器全体進化してる!
徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。