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MUFG、デジタルバンク強化に向けてマネーツリーの株式取得

三菱UFJ銀行、ウェルスナビとマネーツリーは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)による、資産管理サービスなどを展開するマネーツリーの全株式取得に向けて、基本合意書を締結した。

マネーツリーは、個人資産管理サービス「Moneytree」を展開するほか、約120社金融機関やERP・会計ソフトウェア会社、フィンテック企業などに対して「Moneytree LINK」のAPIサービスを通じてデータ提供を行なっている。個人向けのMoneytreeでは、手間なく家計を管理できるほか、大きな支出や有効期限の近いポイントの通知が届くなどの機能を備えている。

今回の株式取得は、同グループの新たなデジタルバンク戦略と連づするもの。MUFGは、2026年度後半を目処に、新コンセプトのデジタルバンクを開業予定だが、このデジタルバンクの中核機能として、ウェルスナビと三菱UFJ銀行が協働で開発を進めている、顧客の生涯にわたり、お金の悩みを解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム・MAP(Money Advisory Platform)を実装する予定だ。

MAPは、顧客データに基づき、アルゴリズムやAIを通じて最適な提案を行なうことを目的としているため、マネーツリーが持つ、複数の金融機関やサービスから取得した多様なデータや、予測AIモデルを応用できるとする。新デジタルバンクで、一人ひとりに適した提案の実現や顧客価値最大化に繋げられるとして、マネーツリーの技術等を取り込んでいく。

またMUFG内での相互送客を強化し、顧客基盤を拡大。法人領域についても、約1,500行の金融機関とのデータ・アグリゲーションによる、AI 審査モデルの高度化や、中小企業のキャッシュフロー管理と財務管理業務を自動化するSaas サービス「Moneytree Business」による三菱UFJ銀行の中小企業向け融資事業の支援実現などを目指す。

なお、資本再編後もマネーツリーは、従来と同じくオープン性を重視したテクノロジープラットフォームとして、MUFG以外の企業・金融機関へも公平なサービス提供を継続していく。